ランクセス訪問

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今回のプロジェクトではバイオディーゼル精製機を荷台に収まるサイズに小型化するために、水洗浄を用いないで精製する方法にこだわった。そのためいろいろなフィルター会社にあたったり、試行錯誤したが、半永久的に使えコンパクトという理由から日本ではまだどの精製機メーカーもトライしていないイオン交換樹脂に目をつけた。
イオン交換樹脂は水の浄化などいろいろな目的に合わせて種類が豊富にあるが、特にグリセリンを除去するのに効果があがるイオン交換樹脂をドイツのランクセス社から取り寄せた。そのイオン交換樹脂を手に入れるのにランクセス日本支社の方達の多大なる協力で提供していただいたのだ。そこで丸の内にあるお世話になった日本支社の皆さんにご挨拶にうかがった。
イオン交換樹脂は、ある種のフィルターとは違い、樹脂の中にあるバイオディーゼル燃料とグリセリンを置換させ化学的に処理をするもので、取り扱いが非常に難しい。ドイツでは、バイオディーゼル燃料を精製するのに大手のいくつかのプラント会社はこのイオン交換樹脂を採用しているが、日本では水洗浄という方法が一般的でイオン交換樹脂を実験をして実用化するまでに専門知識と時間、コストがかかるため、どこも手を出していないというのが、実情のようだ。このプロジェクトでは、水洗浄をするためには大量な水と専用のタンクが必要になることと、水質汚染という観点からドライフィルターシステム選択した。
僕に取ってイオン交換樹脂はまったく、未知な物質だった。化学の知識はなかったが専門家に教わったり、工業高校の化学の先生に特別講義をしていただき、必要な知識を身につけ、なんとかその取り扱いを覚えた。温度、流量、スピードなどすべての要素がうまく働かないと効果を発揮してくれないため、その容器の形、燃料のスピードのコントロールなど課題は沢山あった。しかし、おかげで車の荷台だけで処理でき、ノンウォーターの世界初の小型バイオディーゼル燃料精製機を作る事ができたのだ。
ランクセスのみなさん、ご協力ありがとうございます!

カテゴリー: japan パーマリンク

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