北米、初めてのバイオディーゼル燃料作り

午後1時半、回収した廃油をバスコファイブのプロセッサー(Bio-DF40)に投入。北米に来て初のセレモニーだ。ところが、一回の精製量にあとほんの数リットル足りない・・・。そこで近所のレストランに直撃して直談判することにした。自分は地元新聞の取材を受けていたのでタツヤとサッチン2人に行ってもらうことになった。4軒あたってやっと、日本語を話す中国人らしいシェフのいる「リッカ」という日本食料理店で、10リットルほどゲットした!
レストランを回り始めてわかったのは、多くの店で廃油を捨てる前に水を加えてしまうということだ。バイオディーゼル燃料の精製は、水が入るとすべてが台無しになってしまう。
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さっそく、必要最低限の燃料が集まったのでプロセッサーのスッチを入れ精製を開始。車はジャパノイドのガレージの一角をお借りして置かせていただいている。ジャパノイドに来るお客さんたちが、我々にとても興味をもっていく。みんな15年落ちの日本車を改造して乗ろうという車好きだからだろうか、はじめは遠巻きに眺めているのだがこちらが一歩近づくと、みんな「何をやっているんだ?」と話しかけてきた。プロジェクトの内容を話すと、自分もいずれはディーゼル車にしてバイオディーゼルで走ろうと思っているが、ホースはどんな物を使ったらいいのか?とか、燃費はどうなんだ?とか、この後はどこへ行くのか?とか、結局質問攻めに合う羽目となった。皆「応援しているよ!」と励ましの言葉を残して去っていった。
5時過ぎ、精製のプロセスの第一段階「反応」が終わった。次は静置沈殿に移る。せっかくなのでジャパノイドの従業員の方たちを集めてこのプロセッサーの説明をさせてもらう。実際、日本人以外の人に説明するのはこれが初めてなのでいい練習となった。オーナーの一人、島田さんが最近バイオディーゼルの勉強を始めたとかで、興味深い質問が出たり、工夫の提案なども出た。メカニックたちは、視点が違うのでコメントも具体的かつおもしろい。
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タツヤには、小さい頃から随分あっていない親戚がバンクーバーにいる。今夜はそのますみちゃんとスティーブンに誘われ、「ホンズ」という中華料理レストランでの夕食となった。スティーブンはメカニカルエンジニアなので、食事中にさまざまな質問が出た。今までの軌跡をまとめた僕のフォトアルバムを見せると、食い入るように二人で眺め、「成功を祈るよ。ずっとウェブサイトで後を追うから。」とうれしいことを言ってくれた。最後に家から持ってきてくれた廃てんぷら油をプレゼントしてくれた。遠慮がちにさしだしていただいた燃料は1リットルに満たないが、こういう心のこもった油がとても心にしみる。そして、大きいとか小さいとかじゃなくて、人と人との交流一つ一つが大事なんだなぁ、って思う。
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