警察官もバイオディーゼル

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3月13日(木)晴れ ピーチスプリングス→フラグスタッフ
朝、ネイティブアメリカンを中心に「母なる地球の清掃 Clean Up Mother Earth 」を使命とし、「命あるものはすべて神聖なり ALL LIFE IS SACRED 」というメッセージを掲げて西海岸のサンフランシスコからワシントンDCに向かってあるくロンゲストウォークに合流した。実は数年前からこのウォークに参加しようと考えていたことがあった僕はぜひアメリカ横断中に彼らに合流したいと思っていた。また、このウォークのリーダー、デニスとも昨年10月日本で会って再会する約束をしていたのだ。友人や日本山妙法寺のジュンさん達にも会え、再会を喜んだ。
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フラグスタッフは、グランドキャニオンまで160kmほどの山の町だ。午後はこの町のバイオディーゼルユーザー、エドに会うことになっていた。エドはアップルシードと呼ばれる、お湯のボイラーを利用してバイオディーゼルを精製するシステムを自宅に作り、この寒い地でバイオディーゼルを使って車を走らせている。仕事柄(彼は自然管理委員会で仕事をしている)バイオディーゼルのリサーチも詳しくしており、話を聞くととても興味深かった。
でもそれ以上に興味深かったのは、裏庭にある自分で建てた小さな小屋で自分のシステムの説明をする時、彼は夏休みの工作課題か何かを自慢そうに見せる子供のように無邪気になったことだ。この旅を始めて以来、僕らは多くのバイオディーゼルのホームメーカーたちと会ってきた。印象に残るのは、みんな例に漏れず穏やかで知的かつ行動的なことだ。彼らは環境を考え、自分の手を汚して地道な作業を繰り返し、自分の燃料をつくる道を選択し毎日生きている。僕らもこのプロジェクトを通して同じような経験しているわけだけれど、これもまた自給自足の道だ。頼んであるレストランに定期的に廃油を集めに行き、時間のかかる精製(一回に作る量はまちまちだが、たいてい一回に3日ほどかけるのがふつうだ)を計画的に行い、それに合わせて燃料も計画的に使用する。自分が休んでいる間に誰かが燃料を作ってくれるわけではないから、一滴一滴が貴重なエネルギーだ。
そして、彼らはこの一見面倒で汚い行程を楽しんでいる。僕の持論もこれに呼応する。どこかに遊びの要素というか、楽しいという喜びがあると人間はずっと続けることができる。「苦」が「楽」になる。だから、彼らはこの燃料を自分で作るということを、心から楽しみ、日々実験・改良を繰り返し続けている。持続可能な生活というのは、こんな意味もあるのかな、エドの輝く目を見て思った。
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廃油回収 45L(エビスより。ピックアップした)
B100 53L
走行距離 388km
お世話になった人たち:エド、トニー(警察)、ウェイン(油受け入れ)

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