全米最大のBDFスタンド

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4月3日(木) 曇り時々雨 最高気温29度 スレイトン→オースティン
日の出前に出発。今日は、フォートワースとオースティンの間にある、トラッカーのためのバイオディーゼルスタンド(現在は残念ながら、改装大工事中)を見に行く。テキサスはトラックの交通量が多く、どこもスタンドはトラッカーが沢山停車している。カーボーイハットが似合う南部特有の雰囲気があって面白い。朝だというのに、風が肌にやさしく温かい。ここ数日、随分南下した。これからは、もっとあたたかくなるだろう。
1984年にオープンしたカールズコーナーは、フォートワースからI-35を南へ85キロ、ハイウェイ沿いにある大型トラック向けのガソリンスタンド。バイオディーゼルに興味を持ったカントリーミュージシャンのウィリーネルソンと、その古い友人であったオーナー・カールが組んでバイオディーゼルを売り始めたのが2005年のことだ。その後このステーションはブームとなった。バイオディーゼルの使用を考えるとき、将来的にとても有望な代替燃料だとされる理由は、運搬用の大型車や電車がほとんどがディーゼル車だということだ。つまり、世の中すべての大型運搬車が従来の化石燃料を原料としたディーゼルの使用を止めると、地球は環境はかなり改善されることうけあいだ。
スタンドは1990年にの火災があり全焼したらしいが、新しいパートナーを得て現在このスタンドは改装工事中だった。Earth Biofuelsの人が、シアターまで完備した大型車専門(コマーシャル大型免許を提示すると、特典が得られるらしい)のスタンド施設と、隣に建てられたプラントを案内してくれた。B20(BDF20%のディーゼル)を主に、12基の大型車用のスタンドで、一ヶ月1000万ガロンの需要を見込んでいるのだそうだ。これが完成するとアメリカ国内では最大のバイオディーゼル燃料を売るスタンドとなるそうだ。隣接のプラントから直接パイプを通して16万ガロンのタンクへ送るので、輸送・貯蔵費と時間を稼ぐことができる。一日に7800ガロン(2万リッター)のバイオディーゼルを精製することができるという巨大な銀色のタンクを前に、テキサスの土地柄を感じた。
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カールズコーナーを出て、一路オースティンに向かう。オースティンは、テキサスの中ではかなり環境問題への意識の高い町として、西海岸にいるころからうわさを耳にしていた。だから、ニューオリンズへ行くため南下するのならこの辺りからと決めていた。
カールズコーナーが閉鎖中なので、バイオディーゼルを使っているトラッカーと話をできなかった。オースティンには、B20なら売っているスタンドがあると聞き、オースティンへの途中I”35を降りて、いくつかスタンドで声をかけたけれど、ほとんどのトラック運転手は、バイオディーゼルが何なのか知らないようだった。
オースティンには、いくつか廃油から作ったバイディーゼルを売っているところがある。そのうちのひとつ、ディーゼルグリーンと連絡がついたので訪ねることにした。夜になってしまったのだけれど、ちょうどSVO(ストレートベジタブルオイル)で走れるように車の改造を頼まれて作業中だからと、僕たちの遅い到着を笑って許してくれた。オーナーの一人マイクは、1998年に初めてのディーゼル車フォルクスワーゲン・ジェッタを購入。その後バイオディーゼルのヤフーグループを形成して、バイオディーゼルについてのグループの管理人をしていた。3年前にアップルシード式でバイオディーゼルをつくりはじめ、コープとして活動を開始。250人ほどのメンバーがいたそうだ。2年前に、他のふたり(ジェイソンとリーバイ)の3人で、事業として活動を開始したが検討の結果廃油の回収と、バイオディーゼルの販売(つまり精製は他の企業にまかせること)に集中するとこに決定した。廃油を回収するだけで、かなり大変な仕事だからというのが一番大きな理由らしい。ここまで廃油を集めて旅してきた僕らにも、その苦労は理解できる。
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久しぶりの大きな町なので、奮発して今夜はインドネシアレストランへ。「米と野菜をは、やっぱりほっとするね。」と舌鼓を打っていると、隣のテーブルから声がかかった。「あのバイオディーゼルと書いてある車は、君たちのかい?」30代の若いカップルだった。話してみると、彼らは「グリーンビルダー」という建築会社を経営しているのだそうだ。この近くにオフィスがあり、現在建築中の家も見せてもらえるというので、明日の朝予定が合えば訪ねたいという軽い約束をして分かれた。
廃油回収量 0L
走行距離 808km
お世話になった人たち:マイク、ロバート、マイク、ジェイソン

カテゴリー: north america パーマリンク

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