アーストリップ代表の中村圭一郎くんが提唱する「アースシンク」。一言で説明するのは難しいが、大きな視野で地球のために一人一人が行動していこうというようなことだそうだ。(※)そこで10月24日にアースシンクの開会に先立って、プレイベントとしてこのバイオディーゼルカーで沖縄を一周しようということにあいなった。
※中村くんのブログからの引用:「アースシンク」とはイベント名ではなく、「地球を考え行動する」という思想であることを前提として生まれました。? ただ、一個人、一企業が率先してやることを支持・支援するのではなく、複合的な視野・視点でモノゴトを考え、行動していこうという21世紀型の社会創造型イベントが「アースシンク」です。? 最終的に目指すビジョンは、現段階で決定するものではなく、常に何事も受け入れ、育成し、見出していくことを何よりも大切にしていきます。? 社会が求める文化・経済活動となることをここに希望し、その方向へ船を進めてゆきます。
「芭蕉布」
まず、最初に行ったのは、「喜如嘉の芭蕉布」。芭蕉布は、昔から庶民の普段着として各家庭で盛んに織られていたもので、沖縄特産の糸芭蕉の繊維を織った布だそうだ。
ところが、戦後の生活様式の変化により使用量が減り、現在では大宜味村の喜如嘉でのみ生産されていて貴重な文化財となっている。一時は途絶えそうになった芭蕉布だが、それを復活させたのが人間国宝になった「平良敏子さん」をはじめとする幾人かの村の婦人たちだった。実際にお会いした平良さんはもう90才にもなるのに、時間が無いと言って忙しく仕事をされていた。その彼女の情熱とパワーに驚かされた。→芭蕉布会館
2000年には敏子さんが人間国宝に指定され、現在、県内外から多くの伝承生が集まり、彼女のもとで芭蕉布の技術の習得に励んでいる。
芭蕉布は、肌触りも良く、沖縄の気候によくあった素敵な服になるし、袋にもなる。天然で害がなく、健康にもいいもの、もしかすると将来こういった人の手をかけたものが身近な生活に溢れてくるのかもしれないなぁ。
「笑味の店」
今度は沖縄でも長寿の村にある「笑味の店」に向かった。昔ながらに村の人達が食べているものが、美味しく頂けるというので寄ってみる。さっそく笑顔の素敵な金城 笑子 (きんじょう えみこ)さんが迎えてくれた。
野菜の収穫+沖縄料理
食材をいっしょに畑からとってきて、それを一緒に調理して食べさせてもらえるという。さっそく店からすぐ近くの畑に出て真っ赤なハイビスカスを採り、野菜を収穫。ハイビスカスは1日で花が落ちてしまう。太陽のエネルギーをふんだんに受けて、そのエネルギーをいただく、それは人間の体にもとてもいいことだという。夜には落ちて朽ちてしまう花だからそれを摘んで、いただくのはいいことなのだそうだ。
この地が自然んお恵みをあますことなく取り入れた野菜を通して、地のパワーを食材として体に取り入れること、その方法を知り尽くした料理は、この村人達に長寿をもたらすのだろうなぁ。
自然の恵みを一杯吸収したハイビスカスを摘んでお茶を作ることにした。ハイビスカスは、クレオパトラが美貌と若さを保つために飲んだといわれるぐらい効能があると言われている。ハイビスカスにお湯を注ぎ、その上からシークワーサーを絞って入れる。鮮やかな色のハイビスカスティーができあがった。う〜ん、なんて美味しいんだろう。
「まかちくみそーれぇ」
沖縄の言葉で、「おまかせください」という意味。もともとこの地域で出される料理は、季節の野菜やそのとき家にある食材を使っておもてなしをするので、そのときによって料理の中身は違てっくる。このお店でも、メニューの名前は同じでも今ある食材、材料で作ってくれるので料理の中身が違うが、「まかちくみそーれぇ」は最高の料理なのだ。そして、愛情のこもった暖かい、やさしい料理は、この地にあるもの大切に使ったものだからこそ、癒しのパワーがある。それは代々つたわるこの地の知恵なのかもしれない。だからこの村の人達は長寿なのだろう。→笑味の店
さらに北上すると「やんばる野生生物保護センター」に到着。ノグチゲラ、ヤンバルクイナなどやんばるの貴重な野生生物を保護、調査研究する環境省の施設だ。
沖縄島の最北端にある辺戸岬(へどみさき)に到着。海を望むとここから22km離れた奄美諸島の与論島や沖永良部島をかすかに望むことができた。その後、辺戸御嶽(へどうたき)へ向かう。案内人のガイドで山に登り始める。あたりにはなんの案内も看板もないので初めて来たらどこから登るのか、まずわからないだろう。
辺戸御嶽は、安須森御嶽(あすむぃうたき)とも呼ばれ、琉球開闢七御嶽の一つとされている。(琉球の神話では、日の大神がアマミキヨに作らせた聖地)
以前、2006年に沖縄を一周するアースランに加わり走った時に、沖縄には聖地とされる場所が沢山あること、単なるパワースポットという言葉では片付けられない神聖な場所があることを知った。だから沖縄島の最北端に来たらそこの御嶽にご挨拶しなければと思っていたのだ。
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