富山のすごいBDF会社

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福井トヨタを後にして、一路北へと向かう。目指すは富山県。リサーチする中で、興味深いBDF施設が富山市内にあったので、訪ねてみることにした。
富山市は平成14年にエコタウン事業地域として承認地域された。廃棄物ゼロを目指す「ゼロ・エミッション構想」を掲げ、「エコタウン産業団地」と呼ばれる資源循環施設の拠点を作っている。その中に、食用油のリサイクル施設があるというのだ。
エコタウンエリアは産業地帯として整備され、様々な設備が並んでいる。そのひとつに「富山BDF」はあった。道路事情で約束していた時間よりも遅れてしまったのだが、社長の石黒さん、山下さんお二人が快く出迎えてくれた。
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なんとこの施設、富山市の全面バックアップに支えられ、1日に3800リッターのBDFを精製できる。そのクオリティは非常に高いことで有名で、東京都の都バスからも燃料の依頼が来るほどだそうだ。
「年間5000人がこのエリアを見学にきます、そのうち3000人がこのBDF施設の見学にきますよ」と石黒さん。
精製したBDFは、富山市が委託する民間のゴミ回収車やバスなどに利用されている。
0mから3500mまでの標高差をもつ広大な富山市は、廃食油を集めるのも大変だ。そのため、回収場所は市内約80か所の地区センターに絞り、20リッタータンクに溜まったら回収しているのだそう。
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<<油のベタつきをなくすため、消臭効果のある天然素材の液体を、霧状にしたものを天井から降らせているので、施設はとてもきれいで匂いもきつくない
精製施設を見せて頂いたのだが、これがとんでもなくすごい!! 処理行程を追っていくたびに、違う建物に移動しなければならないほど大規模なのだ。
まず、ドラム缶に入れて集められた油はプラットホームに集められ、機械を使って一気に逆さにして貯蔵タンクへ流していく。廃食油が5000リッター集まったら、そこから作業開始。3日間かけて前処理を行い、油の成分をテスト。BDFの原料として品質をクリアするものなのか厳重に見極める。油が無事合格すれば、ようやくBDFの精製がスタートする、という流れだ。しっかりした前処理を確実に行うこと。それが、ここでクオリティの高いBDFが精製できる大きな理由になっている。
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これだけの量のBDFを精製すれば、副産物である”水洗いした後の水”と”グリセリン”も大量に出る。1回につき、グリセリンの出る量は1.5トンにもなってしまう。しかし、これも目の前にある「生ゴミからメタン発酵する工場」にもっていき、再利用するという。
「副産物も、大規模な移動なしで、すぐ目の前の施設で再利用できる。この場所じゃなきゃやらない!と僕は思っていましたよ」と石黒さん。
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施設を見せて頂いた後、道路に面した「BDFステーション」で、BDF燃料を分けて頂いた。ステーションには「セルフ」の文字が書かれている。人件費を削減するために、カードでの購入に徹底したエコステーションだ。
石黒さん、山下さん、突然の訪問にも関わらず、丁寧にお迎え頂きましてありがとうございました。すばらしい燃料を頂き、味わって走っています。バイオディーゼルカーも喜んでいるようです。

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