シャロムヒュッテ2日目

朝6時起床、晴れ。早朝ヨガに参加して体をほぐす。今日もいい天気だ。

7時からは楽しみにしていた臼井さんのエコツアーに参加。この宿や施設のこと、取り組みなどひと通り知ることができる、朝一のツアーだ。

この施設には自然と共に生きる、さまざまな知恵が盛り込まれている。子供たちが自然の中で学んでいくシュタイナー式森の野外教育、メタンガス発酵やWVO(廃食油を直接エンジンに投入して車を走らせるやり方)といったエネルギーや廃材のリサイクルと循環活用。そして農法についてなどなど。臼井さんが提案する”暮らし”のノウハウは、じつにさまざまな形で具現化されていた。

「自然に働きかけることによって、自然の生態系よりももっと広いものを得ることができる。それが里山の文化なんです。自然が許す範囲を超えないこと。インディアンの長が言うように、7世代先の子供たちにこの地球の自然を残すということ。分断して競争させてマーケットを作る資本主義ではなくて、融合して共に生きること。その提案を少しでもできたらいいなと思って……ようは、遊んでいるんですよ!」と臼井さんはおどけて笑う。いつもアイディアを練りながらタイミングをつかんでいくその行動力は、並大抵ではない。

臼井さんから知恵を学ぼうと、スタッフやウーフなど、たくさんの若者たちがここで暮らしながら働いている。滞在していた外国人2名は、聞けばオランダ出身の学生さんだという。なんとヒッチハイクで鹿児島から来たそうだ。みんな家族のように仲が良く、優しく輝くような目をしているのが印象的だった。




ここ、シャロムではディーゼルカーをSVO方式にして廃油を燃料にしている。以前から送迎用の車に使用しているのだが、今はワーゲンの車1台に使用しているそうだ。

廃油を約15リッター、スタッフやゲストの皆さんに注いで頂いた。さらに敷地内で電源をお借りして、精製もさせて頂いた。スタッフの皆さんからは「触媒とは何?」とか「一度にどれくらいの燃料ができるの?」「満タンにしてどれくらい走るのか?」などの熱心にプラントを見ながら質問が飛び交う。

「この車は完璧じゃないからいい! だからこそ他の人と関わって、助けて、助けられるという関係ができるんだよ」と臼井さんからうれしいお言葉を頂いた。


夜は、シャロムご自慢のお料理を頂くことに。シャロムのお客さんやスタッフを前に講演することと引き換えに宿泊、食事をご用意していただいたのだ。(※臼井さんは、講演と引き換えでなくてもたぶん無償で泊まらせていただいに違いない。そういう人だ)

酵母から作られたパンは施設内の石窯で丁寧に焼かれたもの。そして地元で穫れた旬の食材、無農薬の野菜をまるごと使った、贅沢なメニューの数々。この自然食のコースがすごく美味しい!

「人の心がこもった野菜。その気持ちを減らしたくないなって思って料理をしています」とシェフ。食べ物は人の気持ちを変える。この言葉はそのとおりだ。心と体に美味しい料理の数々に、とても癒されてしまった。



今日も食後に講演をさせて頂く。20世紀最大の環境破壊と言われるアラル海の映像と、世界一周のスライドショーに、皆さんとても熱心に耳を傾けて頂いた。

夜はレストランで「よなよなカフェ」に参加。キャンドルの光で夜な夜な語り明かせる素敵な時間だ。

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