湯殿山から月山へ

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8月30日、今日も晴れ。猛暑。
今日は湯殿山から月山の頂上を目指す。昨年の10月に来たときは、山には登らずに湯殿山のご神体を拝んだのだが、次に来る時は登山をしようと楽しみにしていたのだ。
少し遅い14時からスタート。たくさんの山伏たちとすれ違いながら、ひたすら登っていく。下りていく人はいても、この時間に登る人は他にいない。
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出羽三山の三つの山は、三世を意味する。羽黒山で現世を、月山で死後の世界を、湯殿山で生まれ変わりを体験する。
ということは、僕が今歩いているのは、未来と死後の世界をつなぐ道。たくさんの山伏たちが歩いた修験道の道。一歩一歩険しい道を登っていく。
18時、山頂へ到着。頂上は風が強く、霧に包まれていた。山小屋で20分ほどひと休み。山頂の月山神社本宮はもうクローズしてしまったので、門前で祈りを捧げる。こちらには、月読命(つくよみのみこと)が祀られているという。
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目にとまったのは、バイオトイレの建物。山頂だけでなく、8合目、9合目、にもあるそうだ。100円のチップ制。水を使わずに、微生物が混ぜられたおがくずで屎尿を分解、それを再び下ろすというもの。
 実際に便器を離れてボタンを押すと中の土がプロペラのようなもので、ゆっくりと混ぜられた。匂いもほとんどしない。山頂で水もいらない、環境への負担も少ない、こんなトイレがあるなんてすばらしい。
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あたりはどんどん暗くなっていくが、ヘッドライトをもっているので、予定通り下山することに決めた。途中、夜空を見上げると、満天の星と天の川が見えた。
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月山頂上についたときにはもう陽も落ちるところで、肌寒い風が吹き始めていた。誰もいない山頂の中で、美しく沈んでいく夕陽をみたり、折り重なるシルエットが浮かび上がる景色に見とれていた。
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月山頂上から見た夕陽
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月山頂上から湯殿山方面を見下ろす
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月山頂上から見た町の灯り
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山道を歩いている時、空には満面の星空が広がっていた
下ること3時間30分。本日の宿である湯殿山の御篭所に着いたのは、夜の10時になっていた。この晩はお風呂を頂き、汗を流すと、倒れるように就寝。
無事に登らせて頂いて、感謝。

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