札幌市役所を訪問

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ここ、札幌市内でも4年ほど前から廃油の回収とBDFによる再利用が積極的に行われている。その実態を知りたくて市役所にご連絡したところ、さっそくお会いしていただけることになった。
職員の皆さんを訪ねると、バスコファイブも見たい!と言っていただき、わざわざ駐車場まで出向き、さらに廃油2リッターも注いで頂けることになった。なんとうれしい!!
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札幌市は循環型社会の実現にむけて、市民、事業者、札幌市の3者協働で目標を実現していこうという”スリムネット”を平成17年に立ち上げ、その中の事業のひとつとして、廃油の再利用も行っているのだ。
行政が市内のレストランやスーパー、消防署などに回収場所の設置や支援を行い、事業者の中のゴミ回収業者が、資源ゴミ回収ルートにおいて廃油も回収する。それを民間企業がBDF精製し、市で利用するパッカー車へ使用する。
市内にある約100台のパッカー車のうち、21台に夏の期間のみB100を使用しているそうだ。
「集めた廃油の1円/リッターを環境活動に寄付しています。そうしたら拠点がグンと増えたんです」とごみ減量推進課の西内さん。
平成18年の10月にスタートした頃は9か所だった回収拠点が、18年度が終わる頃には「42か所、廃油量5,024リッター/年」に。そして21年度は「279か所97,810リッター/年」にまで伸びたそうだ。
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環境都市推進部・環境計画課の西野さん、西岡さんにもお話を聞くことができた。
「札幌の大きな特徴はやはり”冬の暖房”です。北海道は森林資源がありますから、木質バイオマスの燃料を使ったボイラーやペレットストーブも積極的に使ってくださいね、熱効率のいい給湯器や暖房機器を使いませんか、という取り組みを一昨年から初めています」とのこと。
ペレットストーブはある程度の値段もするしストック容量も必要なので、その点では一般家庭での流通はなかなか難しい。そこで、モニター試用できたり、一部助成金も行っているという。
冷暖房は、従来のように建物別にばらばら行うよりも、地域で熱供給したほうが省エネになる。ここ札幌の都心部では、木質チップを一部使用するボイラーを使い、ある一区画の熱源とする実験を行っているという。これでエネルギー使用料を約10%ほど落とすことができるそうだ。
そして今年度いっぱいまでかけて大規模開発を行っているのが、駅周辺の地下街。主に天然ガスから複数のエネルギーをつくり出すシステムをもつ3つのエネルギーセンターで冷暖房をまかなう。歩行空間の下、地下鉄と平行に熱導管ピットをはわせて、そこで気温を調整する。都市再生の意味でも期待されるプロジェクトなのだそう。
北海道のすばらしい大自然。そこから生まれるリサイクル資源を生かして、都市エネルギーをつくり出す。取り組みはまだまだ進化していくはずだ。次に来るときは、地下街も完成しているはずだ、今度来るのが楽しみだ。
■お世話になった方:札幌市環境局ごみ減量推進課の皆さん、環境局環境計画課の皆さん

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