青森市・西田組でBDF精製

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「天ぷら油で走っているんだね!」とひと目でわかるこの車。
シンプルでわかりやすいですね。これは「西田組」の廃油を回収&BDFを運ぶ車です。
建築土木全般や廃棄物処理業を行う西田組では、青森市と協定を結んでBDFを精製している。BDFを担当されている伊東さんにお話を伺うことができた。
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<<(写真右上)ボトル左:マイナス17℃まで使える流動点降下剤入りのBDF。10月くらいから徐々に入れはじめ、冬には全体にまわるように投入している/ボトル右:冬期以外のシーズンのBDF。うっすらと白いかたまりがビン底に。
西田組でBDF精製をはじめたのは平成19年度。県の建築の新しいモデル事業として、数社が集まって「エコ燃料研究会」としてはじめたのだそうだ。当時は近隣の沖館小学校で、月2回生徒さんから油を回収しBDFにするなど、環境教育にも取り組んでいた。
研究会は単発で終了。その時にいいタイミングで青森市とタッグを組んで行うことになり、今に至る。
そういった経緯で、本格的にBDFは19〜20年にスタート。
回収量は3000リッター/月、精製量は2000〜3000リッター/月。
精製機は日曜以外、毎日稼働。8〜10月の市のパッカー車に使用していたときは、1日2回精製。伊東さんおひとりで回収から精製、販売まで、フル稼働だったそうだ。
使用している車は4トントラック、廃油回収1トントラック、バキューム車の3台。
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本社から約15分ほど離れた精製場所を見せて頂くと、とてもきれいに整理されていた。
精製機は乾式のダイキ製のものを使用している。東北では珍しいのでは?と聞くと
「水を使えば、廃棄物となる排水が出るので、それは違うなと思ったんです。下水のないところに機械を起きたいこともあって、乾式を選びました」とのこと。
100リッター/バッチ、6〜7時間で精製できる。
はじめのほうは詰まってしまったそうで、出来上がったBDFを3日寝かせるように工夫。できるだけグリを取り除き、使用しているそうだ。
「今後は県内の皆さんに使ってもらいたい。その点を青森市と相談して広げていきたいです。どうしてもコストもかかりますが、軽油よりも少しでも安くと思っています」と伊東さん。
精製場所は冬場とても寒く冷え込むに違いない。
しかしそんな中でも丁寧にBDFを作り続ける、そんな伊東さんの姿が目に浮かんだ。
伊東さん、西田組の皆さん、ありがとうございました!
これから本格的な冬がやってきますが、寒さに負けず頑張ってくださいね。

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