ガラス窓をふんだんに使った建物……ここは何の施設だと思います!?
建物のロゴを読まなければ、新しい図書館や資料館のような雰囲気も漂います。
じつはここ、ゴミ処理施設。でもただの施設ではなくて
「田原リサイクルセンター 炭生館」という名前の通り
「ゴミを炭にして有効利用する」ところなのだ。
「明るいなぁ」「きれいだなぁ!」
ふんだんに太陽光を取り入れた館内は、とても爽やかだ。
「ゴミ処理施設というイメージを払拭するために、美術館をイメージさせるようなデザインにこだわって工夫しているんですよ」とのこと。
煙突の高さも、建物の上部からわずか3mとびだしているだけなのだそう。
匂いを外へ漏らさないよう、パッカー車の入るピットが二重扉になっていたり、ピットを出る前にパッカー車後部を洗車することもしているのだそう。
“ゴミ処理施設”などというと、否応なく拒否されてしまうが、そんなイメージを覆し、地域に親しまれて誇りに思ってもらえるような施設であるよう、工夫がされているのですね。
この施設、簡単に言うと、もえるゴミを550℃に保った流動砂と混ぜて → 蒸し焼きにする → 炭ができあがる → 炭を製鋼所で再利用する ……というわけだ。
ここでは田原市の “もえるゴミ” が 1万7千トン/年回収されてやってくる。
できた炭は製鋼所の
(1) 鉄を溶かす電気炉の燃料として
(2) 鉄を型に流す際に使う保温材として この2つに再利用するのだそうだ。
その際にゴミに混ざっていた鉄やアルミも回収し、製鋼所でリサイクルする。
気になるのが、蒸し焼きにした際の余熱。この温度の高い空気は回収して…
(1) 蒸し焼きの炉の温度維持に再利用
(2) 炭の乾燥に使用
(3) 煙突から出る煙を白煙にならない温度に調整
(4) 温水にして館内のヒーターに使用 ……だそうだ。
燃やす時の燃料も気になった。それは
上記の(1)で熱を再利用、足りない分は、灯油を使用するのだそう。
ゴミの半分は水分なので、燃えづらいこともあるとのこと。
この施設は、田原市が委託契約する民間企業「グリーンサイトジャパン」が15年の約束で運営している。この企業は、5社の得意分野を結集しているため、質の高さと、無駄のないよりスムーズな対応を実現しているという。
ちなみに、この施設の見学は自由・無料。HPから予約すれば案内もしてくれるそうだ。
うーむ、すごいなぁ。イメージがいろいろ沸いてきた。
僕も捨てるものを利用して走り続けているけれど、まだまだゴミの資源化には可能性が眠っているはずだ。
館長の洞谷さん、ご案内をありがとうございました。
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