ここは二日市公民館。
8つある長部の避難所のひとつ。
スリランカ人のカレーを夕食にと、みんなが待っているところだった。
僕が「捨てる天ぷら油で走る車で、物資を運んでいるんです」……と自己紹介をすると
「あっ、ラジオで聞いたよ」とおばちゃん。
「ラジオでね、天ぷら油で走る車がね、大きな避難所だけではなくて、あまり物資がこないところを回っている。あなたの町にもきっと来てくれますよ……って言ってたのよ。いや、本当に来た!」
ええっ、ほんとに!? ラジオは地元のローカル放送「IBC岩手放送」だそうだ。
どこかでうわさが回ったのかな、光栄です。
この避難所はお年寄りも多い。
防寒になる下着、どのようなものがほしいのか、実際に僕らが運んでいる物資を身体にあててもらいながら、サイズや要望を聞いた。とりあえず物資を運んで、使わずに無駄になってしまっては意味がないから、本当に必要なものをこうして聞いて回っている。
気に入ってくれたようでよかった。
ここには4月で3年生になる女子高校生がいた。大船渡に高校があり、在校中に被災。
他の避難所を回りながら、地元に辿り着いた。
「帰ってみてびっくりした。家もなんにもなかったんだもん」と隣にいる友人と笑いながら淡々と話す。
今ほしいのは
「お風呂に入りたい」 まだ被災後、お風呂には一度しか入っていないそうだ。
お年寄りはまだ一度も入っていない人も多い。「自衛隊風呂や内陸へのお風呂ツアーもあるけど、お年寄りは遠いから行けないの」とのこと。
「仕切りがほしい」 どの避難所もそうだが、仕切りがなく、プライベートはない。
「車と燃料がほしい、下着がほしい」
【わたしたもの】
◎ チリガミ
◎ プラ製どんぶり
◎ サランラップ15本
◎ ホッカイロ
◎ 電池(単一、1箱)
【ほしいもの】
◎ スニーカー
◎ 懐中電灯
◎ ズボン
◎ ズボン下と上