釜石市街の沿岸、中心部にある釜石保育園。
現在は内陸に約7km離れた旧「釜石南幼稚園」の園舎を利用して開園している。
震災直後、保育士の先生方は子どもたちを台車にぎゅうぎゅうにのせて、周りの大人たちと一緒に子どもを抱えて必死に階段をのぼり、幸いにも全員助かったのだった。
その園舎は今。
1階部分は、何の部屋かわからないほどにぐちゃぐちゃに壊滅し、泥で覆われていた。
1階の天井を越える高さまで押し寄せた海水によって、モノというモノが浮き上がり、ものすごい勢いで周囲にぶつかりながら、建物を壊していった。強靱な鉄の枠も折り曲げられ、壁ははぎおとされ、どこからか流されてきた車やモノが絡まって散乱している。
↑2階部分は水に浸からなかった。若干の遊具やピアノ、木琴などの楽器が残った。今日、保育園の父兄さんを中心に、荷物を運び出す。
↑海側の園舎。流れてきた車や材木、大きなコンテナなどあらゆるモノが建物にぶつかり、ここにたまるようにせきとめられていた。