田原市が誇る、”最先端温室”とは!?

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「低炭素施設園芸モデルハウス」にやってきた。
ここは田原市の「低炭素施設園芸づくり協議会」が運営する最先端のモデル温室施設だ。
田原市は、全国の市町村の中で「農業産出額」が日本一(724億円)を誇る。
その半分を占めるのが「花」なのだそうだ。その花に欠かせないのが
こういった施設園芸(ビニールハウスなどで自然環境を制御しつつ栽培する園芸)だ。
しかし、当然施設投資に経費もかかる。(通常はハウスひとつ約2000万円)。
農家さんは新たな方法を試すにも不安なうえ、この地で実証されていないとリスクも高い。
そこで農家支援のために、最先端の施設や栽培方法の実験と公開を行っているのが、このハウスだ。花の中でも「電照菊」を栽培して実験している。オランダから取り入れたというこの最新設備を、見学させてもらった。
まず大きな特徴は、発電システム。オール電化を採用している。太陽光パネルやLEDの使用など、計算によると全体で従来の87%のCO2削減ができるそうだ。これはすごい!! 通常はハウス内の暖房に使う重油も、使用しなくていいのだ。
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↑ 太陽光パネルは2系統あり、ひとつは天窓部に15.5cmのパネル 8kwを224枚取り付けてある。余った電力は中電に売電。正方形のパネルの隙間は乳白のようになっているが、これで光を散乱させて、影を作らないような仕組み。このモデルハウスを可能にした大きなポイントだ(左)
↑もうひとつは外の余剰地に2kw。ハウス内での使用以外に、バッテリーに蓄電。夜間に4時間電照する4日分の電力をためることができる(右)
DSC_5133_2.JPG DSC_5141.JPG
↑ハウス内の外壁は、二重の硬質ビニールを使用。ガラスだと台風の際に被害と片付けも大変。安いビニールだと変色するし、強度もない。しかし硬質ビニールなら強いし二重にすることで、外気温度の影響をうけづらい。ちなみに、ハウス内の暖房はヒートポンプ式(エアコン・200W)で電気を電力会社から買っているのだが、硬質ビニールは省エネ効果も抜群なので、使用量も低い。CO2排出量は重油に比べて1/3以下に(左)
↑電照には試験的にLEDを使用している。赤、青、赤外線などの違いで、成長の早遅を操作する実験を行っているそうだ。CO2排出量は白熱球の 1/10 以下に(右)
IMG_9402.JPG IMG_9421.JPG
↑通常、グレー色の鉄骨は、すべて白色に塗装。こうして植物へ太陽光がまんべんなく当たる。なるほど、温室内は驚くほど明るい。逆に遮光カーテンで光を遮ることもある(左)
↑「複合環境制御」システムで、室内温とCO2濃度、植物の葉っぱの温度、光合成をする粒の葉っぱの量などを、すべてセンサーで計測し、管理・データ蓄積している。
この機械は、日本にはなくオランダ製のものだそうだ。今までは、職人の勘にたよっていたところを、プラスして科学的なデータを正確に反映できるというわけだ(右)
***************************
なるほど、最先端の技術がふんだんに組み込まれている。だがそれゆえ経費も高い。
このモデルハウス、総コストは5570万円(太陽光だけで1500万円)。通常の倍だ。
「農業産出額が日本一。それは田原市の農家が常に前へ前へと気持ちをもって取り組んでいるということです。しかし、それだけ経費もかかっています。ですから、農家が利益の出せる形を出さないと、”いくら最新鋭と言われても、経費が負担だ”と言われてしまっても当然です。このモデルハウスでは、なかなかできない施設の実験をして、農家にじかに見てもらって、 “こういった実験をしてほしい” と提案してもらいたい。そしてこの施設から、現状や未来に少しでも参考になるものがあればどんどん取り入れ利益に繋げてもらえたらいいなと思うんです」田原市・農業政策課の大場さんが語ってくれた。
IMG_9389.JPGこうして市が農家を支え、農家が市に現場を伝えて、双方で情熱をもって基盤をアップしていかれれば、すばらしいですね。
3月に入ったら、施設の紹介に加えて、これまでの栽培実績を農家の方々に公開するセミナーがあるそうだ。その際にどんな意見の交換がされるのか、とても楽しみですね。
大場さん、ご案内をありがとうございました。

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田原市が誇る、”最先端温室”とは!?

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「低炭素施設園芸モデルハウス」にやってきた。
ここは田原市の「低炭素施設園芸づくり協議会」が運営する最先端のモデル温室施設だ。
田原市は、全国の市町村の中で「農業産出額」が日本一(724億円)を誇る。
その半分を占めるのが「花」なのだそうだ。その花に欠かせないのが
こういった施設園芸(ビニールハウスなどで自然環境を制御しつつ栽培する園芸)だ。
しかし、当然施設投資に経費もかかる。(通常はハウスひとつ約2000万円)。
農家さんは新たな方法を試すにも不安なうえ、この地で実証されていないとリスクも高い。
そこで農家支援のために、最先端の施設や栽培方法の実験と公開を行っているのが、このハウスだ。花の中でも「電照菊」を栽培して実験している。オランダから取り入れたというこの最新設備を、見学させてもらった。
まず大きな特徴は、発電システム。オール電化を採用している。太陽光パネルやLEDの使用など、計算によると全体で従来の87%のCO2削減ができるそうだ。これはすごい!! 通常はハウス内の暖房に使う重油も、使用しなくていいのだ。
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↑ 太陽光パネルは2系統あり、ひとつは天窓部に15.5cmのパネル 8kwを224枚取り付けてある。余った電力は中電に売電。正方形のパネルの隙間は乳白のようになっているが、これで光を散乱させて、影を作らないような仕組み。このモデルハウスを可能にした大きなポイントだ(左)
↑もうひとつは外の余剰地に2kw。ハウス内での使用以外に、バッテリーに蓄電。夜間に4時間電照する4日分の電力をためることができる(右)
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↑ハウス内の外壁は、二重の硬質ビニールを使用。ガラスだと台風の際に被害と片付けも大変。安いビニールだと変色するし、強度もない。しかし硬質ビニールなら強いし二重にすることで、外気温度の影響をうけづらい。ちなみに、ハウス内の暖房はヒートポンプ式(エアコン・200W)で電気を電力会社から買っているのだが、硬質ビニールは省エネ効果も抜群なので、使用量も低い。CO2排出量は重油に比べて1/3以下に(左)
↑電照には試験的にLEDを使用している。赤、青、赤外線などの違いで、成長の早遅を操作する実験を行っているそうだ。CO2排出量は白熱球の 1/10 以下に(右)
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↑通常、グレー色の鉄骨は、すべて白色に塗装。こうして植物へ太陽光がまんべんなく当たる。なるほど、温室内は驚くほど明るい。逆に遮光カーテンで光を遮ることもある(左)
↑「複合環境制御」システムで、室内温とCO2濃度、植物の葉っぱの温度、光合成をする粒の葉っぱの量などを、すべてセンサーで計測し、管理・データ蓄積している。
この機械は、日本にはなくオランダ製のものだそうだ。今までは、職人の勘にたよっていたところを、プラスして科学的なデータを正確に反映できるというわけだ(右)
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なるほど、最先端の技術がふんだんに組み込まれている。だがそれゆえ経費も高い。
このモデルハウス、総コストは5570万円(太陽光だけで1500万円)。通常の倍だ。
「農業産出額が日本一。それは田原市の農家が常に前へ前へと気持ちをもって取り組んでいるということです。しかし、それだけ経費もかかっています。ですから、農家が利益の出せる形を出さないと、”いくら最新鋭と言われても、経費が負担だ”と言われてしまっても当然です。このモデルハウスでは、なかなかできない施設の実験をして、農家にじかに見てもらって、 “こういった実験をしてほしい” と提案してもらいたい。そしてこの施設から、現状や未来に少しでも参考になるものがあればどんどん取り入れ利益に繋げてもらえたらいいなと思うんです」田原市・農業政策課の大場さんが語ってくれた。
IMG_9389.JPGこうして市が農家を支え、農家が市に現場を伝えて、双方で情熱をもって基盤をアップしていかれれば、すばらしいですね。
3月に入ったら、施設の紹介に加えて、これまでの栽培実績を農家の方々に公開するセミナーがあるそうだ。その際にどんな意見の交換がされるのか、とても楽しみですね。
大場さん、ご案内をありがとうございました。

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