じつは幸運にも、飼育員さんのおもしろい裏話を聞くことができた。
鳥羽水族館では、「おっ 特ダネ情報局」なるイベントがある。
企画展示室内で飼育員やスタッフの裏話や情報を教えてくれるというもの。
今日は「アフリカマナティがやってきた!」というお題目で
担当の飼育係の三谷さんがトークしてくれるとのこと。
アフリカに縁の深い僕は、がぜん興味がわいてしまった。
そのお話がとてもおもしろかった。
今から11年ほど前のこと。「アフリカマナティを調査してつれて帰ってきなさい!」というミッションのもと、三谷さんらチーム一行が、西アフリカのギニアビサウ共和国へ “片道切符(!)” で送りこまれた際の出来事。
おそろしい生き物(毒吹きコブラも!)との出会い、人々との価値観の違い(マナティティは美味しいお肉に……)、そしてクライマックス、マナティをいったいどうやって日本へ連れて帰って来たのか!? ……などなど。
じつはこのギニアビサウ。僕もバイクや車で行ったことがある。
だから現地の様子がなんだか生々しくイメージできた。
それにしても生き物が相手ゆえに、さらに過酷だったに違いない。
トーク後に声をかけさせて頂くと
「ギニアビサウに行ったことのある人に初めて会いました」とのこと。
いやはや、アフリカでそのような奮闘をされている日本人がいらっしゃったとは、僕も初めて出会いました(笑)
三谷さんは他にも、お目当ての動物に会うべく、ミャンマーやタイの国境や、パプアニューギニア、マダガスカルなどにも行かれたことがあるとか……飼育員さんは冒険的な方も多そうだ!「そういった体験も、水槽にフィードバックしています」とのこと。
貴重なお話をありがとうございました。
ちなみに、この「おっ特ダネ情報局」は1日2回で無料で聞くことができる。
大人の方にも、絶対オススメですよ。
↑ アフリカマナティは計3頭。この時に日本に連れ帰ってきたメスの「はるか」とオスの「かなた」。そして昨年11月に入った若いメス「みらい」。アフリカマナティは、日本では現在鳥羽水族館のみ、世界でも他2箇所でしか見られない貴重な海牛類なんですね。僕はどのマナティがどの子だかわからなかったのだけれど、顔が隠れるほどの海草を抱えるようにして、もぐもぐ食べる姿が微笑ましかったな。