【ART de SMILE プロジェクト】
今日は釜石市の平田第6仮設住宅の談話室にて
「旅の音楽家 マリオとはるちゃん」の演奏会を行いました。
ベイビーちゃんやママさんからお年寄りまで
年齢も様々な皆さんにお集まり頂きました。さぁ、演奏が始まりました!
ベイビーちゃん、ハイハイしてきて……何度も楽器にタッチ! 将来はギタリストかな〜!?
みんなとの距離が近くて、マリオとはるちゃんもうれしそう。耳元で楽器を鳴らすと、ベイビーちゃんたちも目がまん丸! 歩き回って興味を表す子、徐々に近づいてきてタッチする子、みんな自由に楽しみます。「音が気持ちよくて眠たくなったらごろんとお昼寝したっていいからね」とはるちゃん。まるで森の中にいるような楽器の数々に大人の皆さんも「おおお〜」「この楽器どうなってるの?」と興味深々でした。
空気にのるように飛ぶ「元日本チャンプの紙ヒコーキ」をみんなで折りました。ベイビーちゃんにはちょっと早かったかな、この紙ヒコーキは大人の皆さんが夢中でした。自治会長さんからも「みんなでまた飛ばしますね」と気に入って頂きました。
みんなで集まっていると、ある方がそっとお話をはじめました
「私最近眠れないの。津波でぜーんぶ流された。その時は何も感じなかったの。でも最近、2月になってから心臓がドキドキして眠れないの」……
人の数だけ違う、それぞれの震災体験があります。笑顔の裏で、それぞれの心に不安や恐怖やストレスを抱えていらっしゃいます。こうしたアートを体験する場をもつことで、ほんのわずかでも寄り添うことができたら…と思います。
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こちらの「平田第6仮設住宅」は、釜石市内で最後にできた仮設住宅。
出来上がったのは昨年の8月。始めに約20人が入り、現在では240戸で住民が生活しています。
ここはいちばん最後に出来上がったため、北は山田町から南は陸前高田まで、県内各地から住民が集まりました。「年齢も考え方もばらばらなんですよ。ですからまとまりがあったり、なかったり、そういった状態なんです」と自治会長さん。
ここは市内で最大の仮設住宅。敷地内は他の仮設住宅では見られない、まるで”小さな町”のようにデザインされています。20店舗の商店街があり、バスのロータリーが用意されているので坂道を歩いて国道まで出なくても、楽にバスに乗降できます。
下の写真、アーケードのようになっているのはケアセンター。家が向かい合うように並び、ドアを開けるとアーケードにそのまま繋がっているので、荒天の日でも安心ですね。こちらには80、90代のお年寄りの方や病気の方が家族と一緒に居住されているそうです。
↓ 今日の演奏会をご協力頂いたのは「ママハウス」さん。
ママハウスさんは、子育てをしながら生活再建をしていくママやご家族を支えるため、こうして仮設住宅内に事務所を構えて支援をされています。温かい部屋では今日もママさんたちがしゃべり場に集っていました。
← 明日はママのクッキング教室で卵の料理をされるとお聞きして、ちょうど支援用にもっていた卵をお渡ししました。グッドタイミング!! 花巻市の自然農家・ウレシパモシリさんからの卵です。何のメニューに使われるのかな!? 楽しみですね。