シアトルアカデミーを訪ねて

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シアトルのしっとりした朝にも慣れてきた。午前中は燃料の精製に集中する。宿を提供してくれたエイプリルのお陰で、僕たちは安心して作業に専念できる。昼からはトムの誘いで彼が教えているシアトルアカデミーの生徒たちにバイオディーゼル燃料で走るバスコファイブを見せに行く。街かどにあるミドルスクール「Seattle Academy of Arts and Sciences」は、スクールバスを100%のバイオディーゼル燃料で走らせている。学校の駐車場を借りてなるべく水平でな場所を探して車を駐車させ、精製作業を開始するためにリヤハッチからプラントを引き出して固定する。かなりの重量なので、特別に作った脚を取り付けて、その下にジョッキをあてて高さを調整する。機械が水平でないと精密機械に負担がかかるので、水準計を使って微調整をする。これから世界一周をする間、できるだけ長くもって欲しいので、僕らは結構気を使って丁寧にセッティングしているつもりだ。三人とも一人でも作業ができるようにしているけれど、お互い暗黙の了解で分担作業を手際よくこなせるようになってきた。
トムはこの学校で彫刻を教えている先生だ。彼がバイオディーゼル燃料を車に入れて走っていることは学校でも有名で生徒の中にもバイオディーゼルに興味を持っている子が多い。高校生ともなると質問やコメントもかなり専門的だった。化学の先生が10名ほどのクラスを引き連れて野外授業に来たり、トムの教え子でバイオディーゼルの弟子というカルドウェルとバートが立ち止まったり、ランチを過ぎても足をとめてくれる人が後を絶たなかった。ヘンリーという生徒は、「車やスタンドのコマーシャル、ディーゼル車やハイブリッド車のデザインをもっとヒップホップな感じにしたら、きっと若い層の使用者がふえるんじゃないかな。」なんてコメントをくれた。
通りの向こうにあるマンションに住んでいるというエドウィンという名の黒人男性がわざわざやってきて声をかけてきた。彼はディスカバリーチャンネルでバイオディーゼルの特集を見て、僕らの車の”Biodiesel” の文字を車体で見つけ、様子を見に来たという。「今やらなくて、いつやるんだ!」と僕たちの旅をこころから応援し、リズム感のある独特の口調でビデオカメラに向かってメッセージを語ってくれた。
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カテゴリー: north america パーマリンク

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