あきた de 菜の花 小集落で循環完結させるNPO

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昨日の夜、秋田へ入った。今日は「NPOあきた菜の花ネットワーク(以下NPO菜の花ネット)」を訪問。お話をしてくれたのは鈴木さん。発足したのは今から6年前。活動としては足かけ7年になるという。菜の花を咲かせて搾油するだけでなく、それをビジネスにつなげて「農業と農村を元気にする」のが、最終的な目標だ。
菜の花を植えて、種を収穫、搾油する。集めた廃油をバイオディーゼル燃料にする。ここでの特徴は、その一連の循環を「集落単位という狭い単位で完結させる」ところ。
「同じ秋田県内でも、菜種が穫れた地域のネーミングを付けて、地域ごとの特産物にしている。だから同じ菜種油でも10以上のネーミングがあるんです。そうして、なるべく小さな地域でのつながりを大事にしてやろうというのがこの活動です」と鈴木さん。
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農業に還元する、それをこんなふうに実行している。
例えば……休耕田に菜の花を植える。菜の花は2年経つと連作障害が起きるので、大根など別の作物を植える。もともと休耕田だったその土は、2年間菜の花を植えることにより、いい土壌が作られているので、畑にするにも都合がいい。
ネットワークの会員には料理研究家や様々な分野のエキスパートが揃っている。そこで彼らが力を発揮するのが”新商品の開発”。「異分野の会員とコラボすることで、ひとりではまったく想定できない商品が出来上がるんですよ」。「ナニナニ作ろうよ、この指とまれ〜」と声をあげれば、各得意分野の者たちが立ち上がる。
近年のヒット商品、例えば”ら〜油”。秋田ブランドの流行ら〜油を作るのに、できるだけ秋田の材料にこだわった。野菜は農家から等級ではなく、キロ単位で丸ごと買い上げて、新商品の材料とする。そうすれば、農家も姿形の悪い野菜を捨てることなく、無駄なく売ることができるというわけだ。
ちなみにこのら〜油、1000円と決して安くはないが、工場フル回転でも生産がおいつかないほどなのだそう。味も2種類あって、比内地鶏入りも入っているそう。おもしろがって作っているのが伝わってくる。
「半分遊びなんだけど、半分真剣!でもその遊びの部分がないと、じつは長く続かないでしょう」と鈴木さん。

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