トヨタ自動車北海道(株)を訪問

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2010年9月10日。晴れ、28度。一昨日から秋らしく寒くなった北海道だが、今日はまだまだ暑い。
朝から苫小牧にある「トヨタ自動車北海道(株)」へ向かう。僕の友人の務める高専がご縁で訪問をさせて頂けることになったのだ。
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10時。トヨタ北海道の広い敷地内にある「ものづくり技術センター」の一室で、僕のプロジェクトについて、少しお話をさせて頂いた。
こちらの会社は、トヨタのマークの下に「HOKKAIDO」と書かれたマークがエンブレム。主に、トヨタのクルマのユニットを組み立てている工場で、トランスミッションやトランスファーを作っているのだそうだ。トヨタ自動車の中でも日本有数の規模を誇り、広大な敷地で作られたユニットは海外各地へも送られている。敷地内にはなんと、学生の社会科見学ができる施設や、トヨタの森もあるのだ。
品質・技術部門の今井さん、山地さん、技術部・環境技術課の鈴木さん、長尾さんにお時間を頂き、僕のプロジェクトがどういうものか、バスコファイブの仕組み、世界での旅の模様を説明させて頂く。
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世界一周の写真ファイルを見て頂くと……「あっ、キヨ寿司だ!」と鈴木さん。
キヨ寿司はカナダにあるお寿司屋さん。僕がカナダに入って間もなく20リッターほど廃食油をわけて頂いた思い出に残っているお店。それがどうして……!?
「じつはバンクーバーに3年半赴任していたんです。キヨ寿司はとても美味しくて、よく行ったんですよ、いや〜なつかしい!」と鈴木さんは何度もキヨ寿司の写真を見返した。こんなふうにつながるとは、いやはやうれしいなあ。
「廃食油95%から燃料ができるとすれば何リッター?」「燃料系統のデリバリー段階での問題は?」「バイオディーゼル燃料は、雑草でも作れるのか?」「油の収集はどうやって?」……などなど、ご質問頂いた内容はクルマやプラントの細部から、旅の模様まで多岐に及んだ。
その後、実際にバスコファイブを見て頂く。排気ガスの匂いを嗅いでもらうと「おお、天ぷら! 居心地いい感じだね」と笑顔がこぼれた。
「じつは昔、ここの社員食堂から年に2000リッターほど油が出ていたので、石けん作りやBDF精製にも協力をしていたことがあるんです。近くの工業高校の先生がとても熱心で、BDF精製機があったんです。高校生の勉強のためにもなりますし、そちらに提供していたんですよ」と長尾さん。
現在では食堂から油もあまり出なくなり、その先生もおられなくなったためとくにそのような取り組みはここではされていないが、近くのお弁当屋さんではBDFを使用しているとか。
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ここトヨタ北海道では、環境対策として、「雪冷房」を行っているそうなので、実際に見せて頂くことに。冬から3月までに降った雪を除雪して山のように積んでおき、4〜6月はその上に藁などをのせて保存しておく。7〜8月にはその雪融け水をくみ上げて空気を冷やし、機器組み立てを行う工場内の冷房に使用する、というものだ。
「4〜6月の保存期には2〜3割減りますが、ここに約500トンの雪を集めて利用しました」とのこと。聞けば、例えば除雪費用に札幌では120〜130億の費用がかかっているという。
こういった 「除雪してどこかに捨ててしまうなら、集めて利用しよう」という雪のエネルギー利用は、洞爺湖サミットでも話題になったが、室蘭工業大学のある教授が第一人者。米や野菜の保存、コンピュータ熱を冷やすためなどにも使われているそう。
これはすばらしい、ぜひ調べてみたいと思う。
今井さん、長尾さん、鈴木さん、山地さん、お会いできましたこと、とてもうれしく思います。お忙しい中ありがとうございました。

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