ソウル市内で講演

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なんとかぎりぎりに講演会場に着いた。先に会場で準備していた環境団体GKU(Green Korea United)のスタッフ達も今か今かと首を長くして待っていたようだ。
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集まった韓国の皆さんは、一般の方、環境団体&運動に関わる方、メディアの方などあわせて総勢20名ほど。
受付で配られていた黄色い冊子にはハングル文字で “山田周生 招待講演会〜捨てられる油だけで世界一周〜」と書かれている。今日のレジュメとなる小冊子も作ってくれていたのだ。約1時間30分にわたって、世界一周の話やバスコファイブ&プラントの説明などをトークした。
最後の質問タイムで聞かれたのは「法律的に問題はなかったのか?」「スポンサーはあったのか?」「金額はどれくらいかかったのか?」「特許は?」「廃食油や触媒はどうやって手に入れるのか?」「副産物は出る?それをどうする?」など。
韓国では法律的にバイオディーゼル燃料を個人や一企業で精製&使用することが、なかなか難しい。そのためか、精製に関する技術的な部分よりも、実用的なことや金銭的な質問が多かったかな。
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講演のラストに、僕が注意深くお伝えしたかったこと。そのひとつは”BDFの特性を正しく知ること”だった。
韓国でもBDFを使用した車が止まってしまったことが、法律規制の誘引のひとつだと聞いていた。どの国でもこういったトラブルは起きるし、日本でだってよく聞くことだ。
しかし問題は「なぜ車が止まったのか」を、正しく観察して理解しているのかどうか。
例えば、BDFは洗浄作用や潤滑作用があり、中古車にBDFを入れると、タンク内のスラッジなどのゴミ、ペイントした塗料などをはがしてしまい、燃料フィルターがつまることがある。他にも考えられるトラブルの理由として、BDFの質もあれば、単に車自体が整備不良の問題ということもあるだろう。
そうして「車が止まった」という事実だけが先行し、BDFのイメージも無意味に下がっていくのは、非常にもったいない。
ひとつの結果の側面だけを見て判断するのではなく、政府も個人も企業も、きちんとBDFを理解し、状況を観察し、課題を乗り越えていくこと。自分たちの進むべき道を見つけていくことが大切だと思う。最後にはそんなことをお話させて頂いて、僕のトークは終了した。
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その後はGKU・ソンさん、市民発電所・リーさん、カンドン区の清掃行政チーム長・ジョンさんのお話が続き、今日の講演は幕を閉じた。
初めての韓国講演。皆さんに温かく迎えられ、最後にはたくさんの拍手と笑顔を頂いた。
僕に興味をもち、わざわざ直接連絡をくださった熱意にジンと心打たれる思いだ。
韓国での講演は僕にとっても初めての経験だったが、韓国にも地球の未来に目を向けた熱い方たちが沢山いることを知り、とても勇気が沸いてきた。
講演に招いて下さったGKUのみなさん、どうもありがとうございました!

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