アートな感覚とワイン作り

7月8日晴れ時々曇り 35度

セヴリーヌは朝の5時から畑にでているので、朝ご飯は用意してくれたパンとハムチーズなどをかってにご馳走になった。テーブルにはパンやバター、ジャムなどが用意されていた。食材もすべてオーガニックで統一されている。



いただいた油をプラントに注ぐ作業を始める。集めていただいた油のタンクの底に脂肪のかたまりや小麦粉の固まり、食べ物のくずなどが出てきた。集めていただいた半分は残念ながら使えないものだった。せっかく集めていただいたのに申し訳ないが使えない。午前11時にフィリップがもどり一緒に食事をする。とてもすてきなお皿でデザート付き。午後にセヴリーヌとぶどう畑を見せてもらう。5時ころ、フィリップの知り合いで、高速道路の近くにあるのでトヨタディーラーにぜひ寄って欲しいと言われ、寄らせてもらうことに。

PERPIGNANのローカル紙「L’INDEPENDANT 」に掲載
7月8日の朝刊に掲載される。

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モンテスコのブーリエさんの農場に到着

8時過ぎにバルセロナを出発、ペルピニャンに向けて出発。途中高速道路の渋滞で遅れる。到着は午前11時ころになった。11時ペルピニャンの近くモンテスコのブーリエさんの農場に到着。着くとすでにアンデポンドン・カタラン紙のカメラマンとライターが待っていて、さっそく取材を受ける。

175リットル+100リットルほどすでに用意されていた。やはり、色々なものをとりいれオーガニックにこだわる農家だけあって、行動力とネットワークの豊富さにおどろく。また、住居やワイナリーはとてもきれいで美しい。やはり奥さんのセヴリンさんの芸術家的センスがあるからなのだろう。

昼食は、ご主人のフィリップさんが腕をふるって作ってくれたソーセージと羊肉のバーベキューで歓迎を受ける。

午後からは集めていただいた油を濾す作業に入る。そうそう、スペインからたまっていた洗濯をさせてもらう。もう限界だ。


晩ご飯はタイの炭火焼、ズッキーニ、トマト、タマネギをオリーブオイルとコリャンダーで和えただけのサラダ。野菜はこの農家でとれたもので、オリーブ油をかけただけなのにすごくおいしくて、食が進む。こんなに夕食でサラダを食べた事がないというくらい食べた。もちろん、最後のデザートもとてもうまかった。

ブーリエさんは土作りから瓶詰めまでやるオーガニックワインを作る農家で、98年からここでワイン作りをしている。ぶどう畑の広さは約40ヘクタールある。奥さんのセヴリーヌさんが主にワイン作りをしていて、ご主人のフィリップは保険会社と掛け持ちで運営している。ここ数年乾燥が続き、水不足で苦しんでいるという。農家は水の使用制限があるため自由に水が使える訳ではないようだ。このブーリエさんのシャトー名はシュトー・ド・ルーという。

ご主人はカタラン出身でそのことに誇りを持っている。ペルピニャンはフランス領だが自分はカタラン人なんだと主張する。もちろんカタラン語をしゃべり、フランス語、英語が堪能だ。

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バルセロナ


サグラダ・ファミリア聖堂の前にて

バルセロナを中心としたカタルニア地方にはバイオディーゼル燃料を売るガソリンスタンドが沢山ある。2年前に訪れたときよりも格段に増えている。写真のスタンドはB100を売っていた。


バルセロナ市は2007年3月から、200箇所に3000台の自転車を貸し出すプログラム「バイシング」をやっている。空港のカートみたいに、自分でお金を入れて勝手に使って、違うロケーションで返したりできるのでとてもユーズフル。一日4千円程度と聞いていたが年間24ユーロ払えばいつでも使えると利用者の一人が教えてくれた。あちこちにスタンドがあって、自転車が並んでいた。

バイシング:https://www.bicing.barcelona

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エンリックさんは26代目

7月6日 晴れ時々雨 28℃

朝、家を案内してもらう。エンリックさんは1540年から始まったこの農家を次いで26代目になるという。その家系図をみせてもらう。家の中の作りは迷路のように沢山部屋があり、子供だったらさぞ探検ごっこができてたのしかっただろう。40ヘクタールあるというぶどう畑を見に行く。


廃食油をもらいにエンリックとシッジェスの町のレストランに行く。スローフード協会の会員でもあるRestaurant La Salsetaにおじゃまして 30Lを分けていただく。日本の音楽にとても興味があるという。従業員の中にはマンガ大好きという人もいた。その後、Restaurant La Nansa で25Lいただく。みんなエンリックさんの知り合いなのだ。みなさん、ありがとうございました。

昼にエンリックさんと奥さんが所属するコーラス仲間や知人など120人の村の人が集まった。皆、自分のところで作った食事をもちよりランチをするのだ。コーラスグループで講演したときのスライドなどをみながら盛り上がっていた。

エンリックが僕らのことをみなに話してくれ、裏の納屋に大勢の人がバスコファイブを見に来た。プラントの説明をした後、何人かから油をいれてもらう。中にイギリスから移り住んだご夫婦がいて、スペイン語に通訳をしてくれたので助かった。

燃費はどのくらいなの? 油はなんでもいいのか? グリセリンはどうするのか? など質問が飛び交った! やはりスペインは熱い人達が多い。


急遽、日本に写真を送らなければならなくなり3時に出発の予定が6時ごろになってしまう。回線のスピードが遅くなかなか写真が送れない。

移動開始するがバルセロナに行き、ペルビニャンに行くのは遅すぎるのでバルセロナの10キロほど手前で高速を降りて、イビスホテルに入る。セキュリティもしっかりしているし、インターネットもできるのでここで泊まることに決める。迎えには大きなモールがあり、スーパーやレストランもあるのでここで買い物をして食事をする。

走行距離:24km
廃食油:55L
Restaurant La Salseta 30L
Restaurant La Nansa 25L
お世話になった人:ENRIC BARTRA. IRENE VIDAL. MARIA. LAIA. MARTI. BIEL

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マドリッドを訪ねる

ポルトガルでバスコファイブを船から陸揚げするときにとてもお世話になったMSCのルイさんの紹介で、マドリッドのMSCで働くミゲルさんに会いにきた。それにしてもマドリッドに入るやいなや、交通量の多い事。アフリカ帰りの旅人には刺激が強すぎる。とくに駐車スペースを街の中で確保するのは至難の業だ。

MSCの事務所につくとミゲルさんがさっそく一緒に車に乗ってくれ駐車スペースを探すが、やはりそんな場所はなかなかない。ようやっと仮駐車をして、事務所を案内してもらい、ミゲルの友人でもあり、今回のクエンカのbiocombustiblesや色々なところをアレンジしてもらったウィエルモさんとも、ここでやっと会うことができた。


素敵なオフィスを紹介していただいた後、ミゲルさんが油の心当たりがあるという店につれていってもらう。MSCがいつもお客がくると招待するレストランに行ってみると、すでに約80リットルほどあったのだが、店の人が気をきかせてくれ、系列レストランに問い合せてあっというまに150リットルが集まった。大成功!!

さすがMSCの社員はすごい!



さっそく集まった油を2人に手伝ってもらってプラントに油を最後までいれるとなんと夜の11時をまわっていた。最後まで付き合ってくれてありがとう。ムーチャス・グラシャス!

Restaurante LA GIRALDA
Maldonado,4
28006 MADRID

また、廃食油をいただいた「秋」さん、忙しい中ご協力いただき大変ありがとうございました。(※駐車場が見つからず、写真をとらせてもらうことができませんでしたが住所だけでもここに載せさせていただきます。)

日本食レストラン「秋」
Echegaray 9, Tel. 91-429-5806
Calle de Echegaray, 9
28014,

走行距離:443km
廃食油:157L
お世話になった人:Miguel Gonzalez De Rivera Dominguez, Alonso Sopena Guillen, Guillermo Cinque, Restaurante LA GIRALDA

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La Tribuna 紙

朝、La Tribuna 紙の表紙にバイオディーゼルアドベンチャーの記事が掲載されていた。

キャンプ場のレストランでカフェ・コン・レーチェとトーストを頼む。朝から雲一つない晴天だ。日差しが強すぎるくらいだ。これが毎日続くのだから北欧の人がうらやむのも無理はない。

土曜だがbiocombustiblesは24時間、365日体制で稼働しているので今日も作業をさせてもらう。会社に着くと社長のAdolfo Barambioさんが待っていてくれた。ここの代々続く名士だそうだ。クエンカのホテルやガソリンスタンド、マクドナルドなどほとんどが彼の会社だという。バイオディーゼルアドベンチャーに賛同していただき、場所を提供していたことに本当に感謝。僕の小さなプラントの説明やこれまでのいきさつなど説明させていただく。

マクドナルドが姉妹会社ということもあり、マクドナルドから廃食油をもらったらどうだという話をいただく。アメリカでは、バイオディーゼルを作っている人達は皆避けてきているマクドナルド。今まであえてトライしてこなかったのだが、ダメ元で一度挑戦してみることにした。使用前の油をみせていただいたがいたって品質のいいひまわり油をつかっている。しかし、使用済みの油をいつも使っているフィルターを通過しなかった。いくらまっても油が落ちて行かないので、残念だがあきらめることにした。伝説はやはり正しかったのか!?

土曜日も日曜日も我々は関係なく黙々と油を作り続ける。手に入った油を先に作ってからでないとイオン交換樹脂の洗浄に入れない。

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クエンカ

当初、マドリッドを目指して北上していたが、マドリッドでは車を停めるところが確保できないでいた。このままでは車を安全に停めて、燃料を作る作業ができないことになる。そんなとき、クエンカにあるバイオディーゼル精製会社がサポートしてくれると申し出てくれた。クエンカはマドリッドの東、約170kmほどの所にあり、そこまでバスコファイブの燃料がもつかどうか、というところだった。やはりいつものようにエンプティランプがついてなんとか滑り込むことができた。

途中、車載のGPSでは正しい位置がわからず、迷っていたら白バイのお巡りさんに遭遇し、白バイで会社の前まで先導していただき、約束していた時間にすべりこんだ。

クエンカのbiocombustiblesでは、ジェネラル・ディレクターのペドロ氏が待っていてくれた。

地元のテレビ局と新聞社がすぐにやってきた。ジャスト・イン・タイム!

カスティーリャ・マンチャのテレビ局と地元紙「La Tribuna」だという。テレビも新聞もどうやら明日には出るらしい。

取材が一通り終わった後、さっそく、メタノールを用意してもらい燃料の反応を始める。もう走る燃料がないので急がなければならない。それからこの旅の中でも最も重要なイオン交換樹脂の洗浄を行なう事にする。長い旅の中でもこの洗浄は3回ほど行なわなければならない。今回がその初めての洗浄時期となるので重要なセレモニーみたいなものだ。

イオン交換樹脂は、すべて使い尽くしてしまっても、またメタノールで洗浄すると再生できるものなので、大量に携行しなくてもすむというのもこの樹脂を選んだ一つの理由でもある。


技術的、物理的な処置は、ケミカルインダストリアルの博士号を持つカロリナさんがやってくれた。美人で、明るくて、気さくで頭の回転が早い!会社内でも人気者だ。


この後、クエンカのキャンピンググランドを紹介してもらい、9時ころキャンプ場に到着。今日こそテントで宿泊だ。やっとここで日本から持ってきたテントを使って寝ることができる。星がきれいだ!

走行距離:212km
廃食油:0
お世話になった人:Pedro Hernandez Esteve, Carolina, biocombustibles de cuenca

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巨大なソーラパネル群

昼ごろ高速を走っていると道の脇に沢山のソーラーパネルが見えてきた。今まで山が多かったが開けた平地になると景色が変わった。ここ1年でナチュラルエネルギーを取り入れ電力を取り込もうという電力会社が増え、この地域に急速にソーラパネルやウインドミルが増えているらしい。とくにスペインのど真ん中の平野のここが太陽光線が降り注ぐ地域なのだそうだ。1ユニットは148枚のソーラパネルからできてる。

この会社は、www.arbsol.com で調べる事ができる。

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ヨーロッパ上陸

6月25日(水)晴れ 43℃

朝8時、スペインのマラガ港に到着した。

廃食油がぎりぎりだったので心配していたがなんとかヨーロッパに無事もどってこれたのだ。青山さんにはキャビンでぐっすり寝てもらっていたので朝の顔色は昨日よりもよくなっていた。まずはマラガの中心街でホテルを探して休んでもらうことにする。さっそく港のすぐ近くに安心して泊まれるホテルをみつけ、そこで休んでいてもらうことにする。その間、銀行でモロッコの貨幣のディラハムをユーロに両替してから廃食油をさがすことにする。

まずはミーティングポイントとというインターネットカフェをさがし、ここで作業開始。アメリカにいるさとりさんからすでに調べてもらっていたマラガのレストランのリストから各レストランの位置を検索してどこにアプローチするか決めていくことにする。さとりさんがアメリカの自宅でインターネットに張り付いてもらい必要な情報をリサーチしてもらえるので大変助かる。しかし、暑さとアフリカからもどったばかりで頭と体が思うように働かない。

さっそくインターネットカフェで日本食レストランの位置を調べると、ここから歩いて数分のところに「ZENART」というレストランがあることがわかった。地元のレストランにもあたるつもりだが、今までの経験からやはり日本食レストランからでる油がほとんど濾過する必要も無く、フィルターの通りも早いので作業も早く済む。暑い昼間は日本食をあたり、夜涼しくなってから地元のレストランをあたろうという作戦だ。

さっそく全ちゃんと歩いて行ってみるとビックリ、モダンなお店「ZENART」が急な登り坂の途中にあった。

店主の冨田さんは、このプロジェクトの説明を最後までしないうちに、趣旨を理解してくださりすぐに「油を持って行ってください」と言ってくださった。裏に回ると車が2台ほどおけるパーキングがあり、そこに車を置いて廃食油を入れさせてもらえることになった。ついでに電源を貸していただき、燃料を作る事も同時にさせてもらう。すぐに燃料も作り始められるとは、初日からなんてラッキーなのだろう。外で作業していると暑いだろうからと、作業中にお店の美人ウエイトレスが水を用意してくれるは、いたれりつくせりだ。

おまけに富田さんが食事をしていくようにとご招待を受ける。ビックリしてなんていっていいのか。うれしいやら恐縮するやら。富田さんは「この時期スペインはバカンスの時期に入っているので昼間はお客が入らないものですからどうぞ食べて行ってください」、という。

暑さと空腹に甘えてご馳走になる事にする。アフリカからもどりいきなり手の込んだ日本食を食べられるとは思いもしていなかったので、なんだか本当に食べていいんだろうかと狐につままれた感覚があるものの、食べだすとうまくて時間のたつのを忘れてしまった。



お世話になった人:富田千宏(ZENART)

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スペインへ

メリーヤ  晴れ

モロッコを無事走り終え、ナドールからスペイン領のメリーヤに入った。深夜のフェリーに間に合いそうなので、切符を購入しこれから乗り込むところだ。朝にはマラガに到着する。

青山さんが、気温と疲れのせいか、食あたりか少々ダウン気味。乾燥しているため見た目は汗をかいていないようでもどんどん水分が蒸発しているのだ。たぶん熱中症の初期症状なのだろう。でも初めてのアフリカで6月の暑い時期にきたのだからよくがんばってくれたと思う。ご苦労様、青山さん! 帰国前に、直してほしい。

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