ハマーでバイオ

BDFの精製中だったので、車の停めてある裏庭でピクニックをした。外でたべるご飯はうまい。こんな都会の真ん中でも、風や陽の光を肌で感じることができるのは、ありがたい。雪の中ぶるぶるいいながら、夜通し精製したのがはるか昔のようだ。(あれはあれで結構3人のお気に入りエピソードと化しているんだけど。)

エンブレムのマイクから聞いてはいたが、昨日のパーティーで会ったケイティが電話をしてくれて、今日はニックという「とんでもない冒険」の仕掛け人に会うことになっていた。彼によると、何か意味のある冒険をしたい。それだけが原動力なのだそうだ。

現在取り組んでいるのは、”ZERO SOUTH” というプロジェクトだ。4台の車で各種のリニューアル可能な燃料を使って南極点へ行く。そこで撮ったパノラマの映像を、映画館のように改造した車のなかで上映し、車が南極での経験を再現する。(傾いたりするのみならず、寒くなったりする。)学校を訪ねては一度に8人くらいの子供乗り込み、実際の科学者のように扱われて役割を与えられ、南極探検に行く経験ができるというもの。資金集めをしながら、車の改造、クルー集めをしている。情熱と奇想天外なアイデア。強いコネクションを感じた。

ニックのオフィスはサンタモニカの空港にあったので、帰り道椰子の木のきれいな通りを探し、夕暮れ時のロサンジェルスでバスコファイブの写真を撮った。ラッシュアワーに入っていて、車が多かったけれど事故もなく成功!



廃油回収量 0L
走行距離 71km
お世話になった人たち:ニック、ケイティ、クリスティーナ、マイク、バリー

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ベジーバン

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日がな一日燃料つくりに徹した。ウェブの英語版が最終段階なのだけれど、写真の整理に時間がかかっていて、まだセレクトできずにいる。みんな0!もう少し待ってくださ0い。
アイちゃんさんのご紹介のカツすしさんへ、油をいただきに伺った。作った燃料を使いたくないので、困ってタクシィを使ったら、マンハッタンビーチは思ったよりずっと遠くてべらぼうに高くついてしまった。大失敗だ。
でも、かつさんの新鮮でめずらしい食材(沖縄もずく、サンタバーバラのうに、ワフーというハワイの魚など)をふんだんに使ったおまかせ料理をいただき、懐かしい沖縄の「オリオンビール」にこんなところで再会したことに感激し、楽しい夜を過ごさせてもらった。カツすしさん、ありがとう!
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廃油回収量 40L
走行距離 0km
お世話になった人たち:カツさん、リツコさん、マリコさん

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思いがけぬ招待

日がな一日燃料つくりに徹した。ウェブの英語版が最終段階なのだけれど、写真の整理に時間がかかっていて、まだセレクトできずにいる。みんな0!もう少し待ってくださ0い。

アイちゃんさんのご紹介のカツすしさんへ、油をいただきに伺った。作った燃料を使いたくないので、困ってタクシィを使ったら、マンハッタンビーチは思ったよりずっと遠くてべらぼうに高くついてしまった。大失敗だ。

でも、かつさんの新鮮でめずらしい食材(沖縄もずく、サンタバーバラのうに、ワフーというハワイの魚など)をふんだんに使ったおまかせ料理をいただき、懐かしい沖縄の「オリオンビール」にこんなところで再会したことに感激し、楽しい夜を過ごさせてもらった。カツすしさん、ありがとう!

廃油回収量 40L
走行距離 0km
お世話になった人たち:カツさん、リツコさん、マリコさん

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20年ぶりの再会

僕らが滞在しているエコビレッジが、都市型コミュニティを作ろうとしていると書いたけれど、今日は創始者であるルイス・アーキンさんに簡単なツアーをお願いした。

このエコビレッジは、前世紀初頭ミネラルの豊富な鉱泉が見つかったことでいわゆるスパとして栄えた。その後スパはさびれ、ギャンプル関係を仕切るマフィアのアジトと化し、スラム化が進んだ。1980年代に起こった暴動を覚えている人も少なくないだろう。ここは、まさにその暴動のあった地域だ。このエコビレッジは、スパのために建てられたアールデコの大きな建物を、アパートとして賃貸する形をとっている。

エコビレッジ運動というのは、柵で囲ったり建物の中に限って活動するものではないのだそうだ。近所を巻き込まなければ、自分たちだけ空気をきれいにしようとしたり、環境を整えようとしても効果はあがらない。有機栽培や自然農業をやろうと思っても、隣の畑で殺虫剤をまき放題にしていたら、何の意味のないのと同じだ。だから、ここは前を走っている道路や、近くの店、ユースセンター、ご近所の人々と一丸となっての活動をしようと努力しているらしい。現代、個人主義が主流の西洋文明社会では、至難の業ではないか? そんな問いに、ルイスさんは「でも、何もしないより、したほうがいいんじゃない?」と言う。

道を歩いていて、車が通りかかったとしよう。あなたならどうする?「よける。」というのが僕らの答えだろう。でも、彼女は道の真ん中に立ち尽くす。にこやかにでも威厳を持って、車を無視する。「けんかを売っているのではないのよ。ただ、車を運転する人たちに、道の共有ということを教えたいの。自動的に人が車に道を譲るって、ほんとうはおかしなことでしょう?」このツアーの最中にも数台の車が通っただ、何人もの運転手が苛立ち腹をたてて通り過ぎて行った。よい悪いは別として、こんな視点もあるのだと改めて知った。

午後はかの有名な「まつひさ」レストランのNOBUさんが、廃油を提供してくれるというので、さほど遠くないビバリーヒルズの店まで訪ねた。世界に支店のある彼が、他の店からもサポートするからと言ってくれて、うれしいかぎりだ。

日系フリーペーパーの「ライトハウス」さんから、取材の以来を受けたのは、面白いことに二つのルートを通してだった。シアトルであったフリーライターのマサミさんの紹介と、ロスのサポーターナカイくんからの紹介だ。ご縁を感じ少し長く滞在させていただき、燃料の精製をしがてら他の取材も受けた。

夜はタツヤが20う0ん年前、グレイハウンドで旅していたときお世話になった、ご夫婦が経営する「風風亭」さんへ行った。「趣味だから」とおっしゃるご主人の一手間も二手間もかけた料理は、絶妙なだしとバラエティの豊富さで勝負。やられた!サッチンはニコニコご機嫌だ。

廃油回収 20L 
走行距離 135km
お世話になった人たち:ルイス、ララ、ナカイくん、ノブさん、ユカリさん、コミヤマさん、カワシマさん、タカトリさん、ミヤコさん、ケイさん、タケシさん、メグさん、フミさん

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ロスで廃油集め

今日は朝からサポーターの方たちを通してお願いしてあった廃油を回収することにした。バスコファイブは、エコビレッジで燃料の精製を続けなければならないので動かせない。そこで現地サポーターのナカイくんが車を出してくれた。

ロスはメトロポリタンだ。町から町までの距離が長い。だから車を出してもらえたのは、とても助かった。お陰でIKKO さん、Foo-Foo 亭さん、Ebisuさんから、かなりの廃油をいただくことができた。今までいろいろ廃油を見てきて、また廃油からバイオディーゼルを作っている人たちと情報交換をしてきてわかったのは、やはり日本食料理店の廃油は燃料作りにもってこいだということだ。てんぷらは色が大切だから油の回転が早い。通常はそれが「無駄」ということなのだろうが、僕らがリサイクルすることでリカバーできるのかなぁ。大抵のレストランが、お金を払って回収してもらっている現状だ。

午後オレゴンのベンドであったマイクが、廃油を持ってきてくれた。彼はカリフォルニアに家があり、本来はこちらがベースだ。この旅で再会する始めての人。うれしいものだ。彼の友人で、”Biodiesel”のエンブレムを作るマイクも立ち寄ってくれた。フィルターにかけた廃油も扱っている。これまでバイオディーゼル使用者たちと会うと、決まって自慢げに「バイオディーゼル」と書かれた車を見せることに気づいていたのだけど、彼が作って売っていたのか・・・。僕らもひとつ$25で購入した。(もちろん彼は、ただでくれようとしたけれど。)



廃油回収 174L
走行距離 0km
お世話になった人たち:ナカイくん、IKKOさん、Foo-Foo 亭さん、Ebisuさん、マイク(O)、べバリー、マイク(W)

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ロスのエコビレッジ

ロスでの滞在は、ダウンタウンにあるエコビレッジにした。80年代には暴動で悪名高くなってしまった一般的にはあまり安全とは言えないこのコリアン地域に、あえて都市型のエコビレッジを作ろうというのは、興味深い。未来のライフスタイルとしてとても参考になるだろうとあえてここの宿泊させていただくことにした。

本来は車の追放、自転車と公共の交通推進を進めている彼らだが、廃油をリサイクルしている僕たちのプロジェクトを応援し、格安で泊めてもらえることになった。裏のスペースで精製作業をさせてくれたので、今日はとにかく燃料作りに励む。

足がないことを伝えると、サポーターのチアキさんとアイさんのカップルなどが廃油を持って訪ねてきてくれた。感謝。

夜はエコビレッジで、定例の持ち寄り夕食会だった。僕らも加えてもらうことにした。フランスからフリーランスのライターが来ていたり、アフリカから帰ったばかりの住人がいたり、楽しく刺激的なディナーだった。


廃油回収 88L
走行距離 0km
お世話になった人たち:ルイス、チアキさん、アイさん、アオミさん、佐々木さん、フミさん

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エコカーショーに出展

カル・ポリ(Cal Plytechnic State University)は、サンルイにある総合大学だ。学校のポリシーは「実際にやってみて学ぶ」。教室や研究室に閉じこもって勉強するのではなく、実際のプロジェクトを通じて体で身に付けるクラスが多いのだそうだ。バイオディーゼルのクラブもあり、学校でカフェテリアから出る廃油をリサイクルして、学校関係の車両を走らせようというプロジェクトがある。

アレックスは、環境系の会社に勤めているのだが、オールタナティブ燃料の車への関心を高めるため、面白い車を見つけては招待しイベントを開く。僕たちもちょうどタイムリーなゲストとして、正面に場所を設けてくれて参加することができた。おもしろい車とオーナにたくさん出会った。
後ろ髪を引かれながらカル・ポリを後にした。


サンタモニカのケントとの約束は4時。彼とは2年前にBDFの取材をしている時に出会った。久しぶりだし、彼の家を訪ねるので楽しみだった。初代のバイオディーゼルカーやソーラーパネルを見せていただき、ベニスにいる友人を紹介してくれるというので、先を急ぐ。

皮膚科のドクターであるノアは、家でバイオディーゼルを作っている。タイトレーションとわれる廃油テストの大切さや、グリセリンの処理について、今まで以上に説得力のある意見を聞くことができた。

廃油回収 35L
走行距離 364km
お世話になった人たち:アレックス、エリック、ケント、ノア、ガス、フランク、ララ

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ゴールデンゲートブリッジ

普通車の旅ならば、少々遠くてもサンフランシスコからLAまでは一日あれば十分だ。でも、朝ゴールデンゲートブリッジあたりで写真を撮り、燃費走行をする・・・。そう考えると昨日ランドルのアドバイスに従い、途中のサンルイ・オービスポという町で泊まることにした。
残念ながら橋についてすぐ、雲が出てきた。でも、とてもよい角度から赤いブリッジを背景に記念撮影することはできた。駐車場に戻ると、プロの自転車のりサラが声をかけてきた。自転車に乗っていないときは、彼女もバイオディーゼルユーザーなのだそうだ。給油所が少ないのが悩みだと話してくれた。

サンフランシスコのB100給油所を見つけた。サンフランシスコ・ペトロレウム。会員制の販売店らしい。
サンルイ・オービスポでは、アレックスが待っていた。知り合いの知り合いを通じて、前日に連絡を取ったにもかかわらず、彼は手はずよく受け入れ態勢を整えていてくれた。感激だ。明日自分がセットアップしている、オールタナティブ燃料車集合イベントがあると聞いて、行ってみようと決めた。ロサンジェルス入りが遅れるけれど、こんなチャンスは滅多にない。

宿を提供してくれたステイシーは、今までSVO(ストレート・ベジタブル・オイル)でベンツに乗っていた。新しい車を買ったので、残っている廃油を引き取ってくれという。宿と電源+駐車場に加え廃油までくれるなんて!しかも彼女は友人を呼んで、ホームパーティを開いていた。外でBDFの精製する僕たちに、好奇心を覚えみんな寄ってきて油を注いでくれた。



うまい!タイ料理をテイクアウトして満足だ。ここに寄ってよかった。

廃油回収 35L
走行距離 439km
お世話になった人たち:アレックス、ステーシー、ジェイソン、ショーン、ケビン、ジェフ、ジョフ

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Dr.ランドル

消防士のマイクの紹介で、油汚れの処理を研究開発しているランドルを訪ねた。彼は、重油などが流出した時に手早く効率よく清掃作業をするための液体を開発したり、バイオディーゼルの品質をテストする試験薬を開発する会社を経営している科学博士である。彼いわく「水と土をきれいにする仕事」。

気転が利くというのはこういうのを言うのだろう。前日急に連絡を取って伺ったというのに、いろいろな手配や助けを用意してくれていた。バイオディーゼル関係者にも会え、燃料の精製もさせてもらい、西米で初めてバイオディーゼルで走った彼の自慢のベンツ(1993年より)や、ボート(1994年より)を見せていただいた。めまぐるしい毎日を送る僕らに、「ほんのちょっとでよいから!」とボートを出してくれた。ほっと一息ついて、海で眺めた夕日は特別まぶしかった。



廃油回収量 0L
走行距離 90km
お世話になった人たち: ランドル、(女の子たちの名前、確認中)、ブライアン、ランス

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BDFで走る消防車

UCバークレーの大学生だと書いたけれど、マイクはサンフランシスコ市の消防士でもある。彼が熱心に提案したことで、現在サンフランシスコ市の救急車32台のうち25台、消防車60台のうち6台がB20(BDF20%:20%の混合から、排気ガスに顕著な違いがみられるようになる)で走っているということだ。一般的にバスや救急車が従来のディーゼル燃料で走った場合、じつは乗っている人たちへの害が外にいる人たちの数倍になると言われる。だから最近、スクールバスをバイオディーゼルに替えて、子供たちを守ろうという運動も盛んになっている。

昼ごろクルシブルズという、コミュニティセンターを訪ねた。主催者のマイケルは、ファンキーな工業彫刻家(廃材利用&溶接で大きな現代彫刻を作る)だ。彼の趣味で、ディーゼルのバイクを作ったことをインターネットで知った僕らは、ぜひこのモンスター(ダイ・モトの異名を持つ、まさにモンスターだ)を見てみたいと思っていた。

この旅が始まって、いろいろなバイオディーゼル関係者と知り合いになったけれど、みんな奇抜なアイデアを持った「クレイジー」な人たちであり、子供のような遊び心あふれる人が多いことに気づく。僕たちがやろうとしていることは、突然変異というか革命のようなものだ。型にはまった一般論じゃ成し得ないことなんだろうな、とふと思った。

廃油回収 0L
走行距離 51km
お世話になった人たち:マイク、スティーブ、ダニー、マイケル

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