地元密着型のエコロジーライフ(山梨県北杜市)

次は中央道長坂インターから降りて長坂聖マリア教会へ向かった。山梨県北杜市で自然農を実践し、自然食の量り売りの市場を開いている上野玄起さんと北杜市バイオディーゼル燃料を考える会のメンバーや仲間のみなさんに会うためだ。午後3時半頃、到着。知らせを聞いて、みなさんが寒い屋外に出て待っていてくださった。早速装置を出して、説明する。子供達も興味津々だ。上野さんや集まっていただいた方に直接給油してもらう。

その後、屋内へ移動して、子供たちとBDF紙芝居や環境カルタで遊びながらすごす。手作りの紙芝居やカルタで、遊びながら子供達に環境のことを無理なく学んでもらうという事はともてすばらしいと思う。廃食油キャンドルもとてもすてきだった。

その後、日本画家の金子仁美さんが経営するネパールカレー店「ぼんてんや」へ移動。こちらは知る人ぞ知る本格ネパールカレー店でわざわざ東京からくるお客さんもいるという。バイオディーゼルの精製にとりかかる。明日走行するための燃料作りだ。ここでは、第3工程のグリセリン除去と、第4工程の遠心分離機による不純物除去、第5工程のイオン交換樹脂による置換を行う。グリセリン除去は約6時間の静置が必要なので、今晩、一晩静置し明日のあさ、グリセリンを除去し、最終工程まで行う予定だ。

作業を終えて、食事が始まる。こじんまりしたレストランには座りきれないほど大勢の方が集まってくださり、にぎやかな食事となった。数々の本格的なカレーやサブジ、サラダなどがテーブルいっぱいに広がって、体も温まる。食事の後は、映写機で映像を壁に映しながらBDFでパリダカールラリーに参戦したときの話しや、バイオディーゼルアドベンチャーに対する思い、オーストラリアのバイオディーゼルバイクによるレース参戦など紹介した。参加者からも積極的に意見が出され、楽しいひとときとなった。その中の一人が僕に、「今度ここを訪れるときに私たちがなにができたかお見せしたい。」と言ったことばが心に残る。その夜、「ぼんてんや」の2階に泊めていただいた。

量り売りで行こう http://jikyuichi.exblog.jp/
ぼんてんや http://freett.com/bontenya/




廃食油給油:18リットル

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富士宮で大家族と再会

次の訪問地、静岡県富士宮市の「木の花ファミリー」へ。木の花ファミリーとは、99%を自給自足しながら15世帯45人が共同生活を送るコミュニティーだ。以前友人の紹介で一度訪れたことがあるが、今回の旅でもぜひ立ち寄りたいと思っていた。

予定より40分遅れて到着。広い庭の周りに民家を増改築した建物がならんでいる。奥のスペースでは昔ながらのかまどから湯気が立ち昇っているのが、目に入ってくる。

案内をしてくれた小柴さんによると、現在、電力以外はほぼ自給自足を達成しているが、近い将来、バイオディーゼルをトラクターなどへ使用したいという考えを持っている。

ファミリーのメンバー15名ほどに集まってもらい、精製装置をリヤゲートから引き出して、原理を説明。その後、木の花ファミリーがおからを購入している豆腐店からもらってきた廃食油を交代で給油してもらう。

昼食の間せっかくなのでプラントを稼働させておきバイオディーゼルの製造を進めておく。昼食は幕の内弁当風でなかなか豪華だ。すべて無農薬の有機食材だというのだからすごい。みそや醤油もすべて手作りで、食堂の外には味噌樽、醤油樽が並んでいた。食事はどれも新鮮な食材と優しい味付けでとても美味しい。

ここでは強制されることは何もなく、自分の力を生かせる仕事を受け持ち、農作業の繁忙時には全員で手伝う。ここにいるとお金を使う必要がほとんどない。一年の収入は全員で均等に分配し、トラクターなどを購入する場合は、全員で話し合い、それぞれお金を出し合うのだという。そして毎晩ミーティングを行い、その日の作業の報告や、自分の考えていることなどをとことん話し合うのだそうだ。

食事が終わり食卓を片付けると、木の花ファミリーのかたがたが、我々に歌をプレゼントしてくれるという。メンバーの嵯峨美雅子さんが作詞作曲してくれた歌を、木の花楽団のかたがたが歌ってくれた。素直で暖かいく力強い歌声だ。最後はその場にいる全員が手をつなぎ一緒に歌った。

出発の時には、メンバー全員が見送りに出てきてくれた。握手とハグで別れを惜しむ。最後にはメンバー全員で山田を一斉にハグし、旅の安全と再会を誓った。

木の花ファミリー http://www.konohana-family.org/ 

廃食油給油:15リットル

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最初の訪問地、小田原へ。バイオディーゼル職人。

朝6時10分、厚木のホテルをチェックアウトして、最初の訪問地、小田原へ向かう。午前7時、横浜エコロジーシステムズ 横浜営業所へ到着。山下衆幸(やましたともゆき)さんが出迎えてくれた。山下さんとは初対面だ。実はこのとき、山下さんを紹介してくれる約束の梅田さんが寝過ごした!という連絡が入った。東京に住んでいる梅田さんはこれから車で向かうという。また梅田さんと一緒に来る予定だった松本健吾さんも家族の車を借りて、駆けつけてくれることになった。

この工場は今年の3月からBDF製造販売を始め、現在は日産100リットルの精製装置を4台並べてフル稼働しているという。メーカーのマニュアルをもとにさらに自分達で試行錯誤してより高品質で効率の良い精製方法を研究している。廃食油は神奈川県全域と埼玉の一部から回収し、BDFを月に18000リットルを生産し、工場の発電や自動車燃料としているそうだ。

話を聞いているうちに、梅田さんが到着。梅田さんはお蕎麦屋さんから使い終わったごま油30リットルを持ってきてくださり、早速プラントに投入する。松本さんも続いて到着。それぞれのBDFに対する思いや活動をいろいろ聞かせていただく。この工場は、日本で最も成功しているBDF事業だという印象をうけたが、これが仲間のつながりから、実際に行動し、ひとつの工場を稼動させるという行動力に非常に感銘を受けた。

山下さん、梅田さん、松本さん、ありがとうございました。

廃食油給油:30リットル


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丸の内ビルをスタート

今日も天気が晴れ渡り清々しい朝を迎えた。さっそくバイオディーゼル燃料の精製を次の段階に切り替える。今日の夜にはその燃料を車に入れてスタートすることになっているので精製を急がねばならない。いよいよ遠心分離機分離からイオン交換樹脂を循環するようにシステムを切り替える。

昼の12時、丸の内オフィス街で和太鼓の響きとともに、出発式が始まった。近所のオフィスは昼休みと言う事もあり、通りがかりの人達が立ち止まり、TVクルーをはじめ雑誌などマスコミの方などでごったがえした。まずはスピーチに有楽町地区再開発推進協議会・事務局長の中島氏の挨拶から始まり、続いてフォーバイフォーマガジン編集長の河村氏、BDFに関するアドバイスをいただいていた水島工業高校服部先生、冒険家の風間深志氏に激励の言葉をいただいた。その後、丸ビルに入っているレストランのコックさん、カフェに勤務する女性がペットボトルで廃食油を入れてくださり、給油セレモニーが行なわれた後、再び塩原良さんの太鼓の演奏で締めくくった。

セレモニーの後、インタビュー攻めにあった。今までは取材する側の僕が取材される側に立つのはなんだか、くすぐったい感じがして居心地がいいものではなかったが、これからのことを思えば練習、練習と自分に言い聞かせていた。

その後、一段落して油を持ってきてくれた知人と話をするなどゆっくりする時間ももてた。また、通りがかりの会社員の方達も立ち寄ってくれ、声をかけらる。意外に興味を持っていただく方が多く、これも環境という共通のテーマとして意識を共有できるからだろうか。とても親しみやすい感じで話していく人が多く、最後に頑張ってくださいと、声援をいただく。みな子供の様な笑顔が印象的だった。

夜になり、初めて精製したBDFをプラントから燃料タンクに注入する。大丈夫なはずだがぶっつけ本番の初給油なので結構緊張する。

22時、やっと人通りが少なくなった頃合いを見計らって、車をビル敷地から道に出し、東京駅前や東京タワー前で撮影後、深夜高速道路を使って厚木まで移動。電話で予約したホテルに宿泊。すでに深夜2時を回っていた。

今日の給油:8リットル給油



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丸の内ビル前でバイオディーゼルカーを展示 

いよいよ丸の内ビルにてバイオディーゼル燃料を廃食油から作るプラントを載せたバスコファイブ(車両の名前)を展示する日が来た。朝、8時に丸の内ビルに到着。昨夜は朝4時までかかって搬入したのだが、そんなに時間がたっていないのになんだか懐かしい気がする。

さっそく車両がここからスタートするために必要な燃料を確保するために丸の内ビルで廃食油を探す。幸い大手町ビルの居酒屋「素材屋」が心良く一斗缶3個の廃食油を分けて頂けることになった。店では毎日揚げ物用の油の「酸度」を測り、規定を超えたら破棄しており、週に2縲怩R斗は廃食油が出るという。

思ったより沢山の収穫に心が温まる。これで1リッター当たり10キロ走ると考えると、この一斗缶で170縲怩P80キロ走れると言う事になるわけだ。

丸ビルに戻って、今回のプロジェクト初の精製を開始。プラントを動かしていると結構待ち行く人々が足を止めて話しかけてくれる。オフイス街のど真ん中なので関心が薄いのではと思っていたが意外と気軽に興味を持ってくれるので話も弾む。

その後、知り合いの編集者や知人がペットボトルに廃食油を持ってきてくれ今日1日で58リットルが集まった。

今日の給油:58リットル


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