6/6 避難所で”アインラインブング”マッサージ(2)

次に「織笠保育園」にて “アインラインブング” マッサージ。
「今、子供も落ち着かない、お母さんも落ち着かない、みんないらいらしている」と先生。震災直後、避難している子供が先生におやすみ前にマッサージをして欲しいということがよくあったとか。そうすると、さっきまでの落ち着きのなさが嘘のように、穏やかに眠りについたそうです。
子どもたち、先生方、ご家族同士でもできるよう、足のアインラインブングをしながら手技を覚えてもらいました。「落ち着きがない子、荒れている子に足のアインラインブングやってみます」と先生。すぐに使えるよう、ラベンダーオイルもお渡ししました。

マイコーさんがマッサージ&講習をしたお部屋にはラベンダーのいい香りが広がり、通りかかる人たちから癒される香りだねと声があがりました。
マッサージをしていると、ある女性の方が、お話をしてくれました
「震災当日、夫と近所の90歳のおばあちゃんを助け一緒に逃げようとしました。おばあちゃんは足が悪く、夫は山の方を向いておばあちゃんをひっぱりあげ、自分は海の方を向いていたら大きな、何メートルもある波が見えた。だめだと思って自分は手を離して逃げた。その後夫と離ればなれに。夫は流されながらもおばあちゃんを決して離すまいと、流されては沈み、流されては沈みしながらなんとか助かった。おばあちゃんは無事で今一緒にこの避難所にいるんです。おばあちゃんの身内はいないので、避難所でお世話をしている。自分たちの息子が内陸にいるのでが、おばあちゃんを仮設住宅に入れ、介護保険の手続きをしてから行くつもりです。人のためになることをしていればいつか自分にもいいことがあると思うわ……」と。
にこにこ笑って、生き生きと輝いていました。こんな時に、他人に対してここまで尽くせる人がいるのか。ただただ頭が下がる思いでお話を聞いていました。
夫がまだみつからないんだ、という方もいらっしゃいました。
「今は捜索も終わってしまった。ときどき漁の網の片付けのときなどに一緒に遺体があがることがあるらしい。それに望みをかけているのだ」と。

支援物資として届いた家庭用フットスパ。こちらの保育園では電源が取れたため初登場させました。みなさん「足底バイブと気泡が出て、気持ちいい」、「家があったら1つ欲しいね」とも仰られました。
じつはこのフットスパは、東京でバスコファイブが新宿御苑にてイベント参加した際に、Tシャツを支援物資としてもってきて頂いたご夫婦からの差し入れなのでした。活用させて頂いています、ありがとうございました。

<<お届けしたモノ>>
◎女性夏物ブラカップ付キャミソール8着
これはルイスさんが長野県の仲間から預かってきたもの。先生方や避難者の皆さんにご活用頂けるとのこと、とても喜んで頂きました。
本日はこの後、もう一度「織笠小学校」にてマッサージを行い、幕を閉じました。

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6/6 避難所で”アインラインブング”マッサージ(1)

山田町の「織笠小学校」でAM10時より足湯と手足の” アインラインブング”
アインラインブングとはドイツ発のラベンダーなどのオイルを使った優しく柔らかいマッサージです。今日はマイコーさん、サチヨさん、ルイスさんのチームで小学校へお伺いしました。
ダンボールで仕切られた体育館、ここが避難者皆さんの生活スペースです。その空いているところを使わせて頂きました。”アインラインブング”という聞き慣れない言葉だからでしょうか、はじめは「考えます」と言う方もいらっしゃいましたが、一人終わると続けて何人も受けにきてくれました。

今日はラベンダーに加えてローズのオイルも用意。
「震災直後にいつもより一週間早い生理があってその後きていないんです」と仰られる方も。その方にはローズオイルを使いました。その後も今日はローズオイルを希望される女性の方が多く。ローズは女性に必要な香りなのでしょうか。
短い時間のマッサージですがうとうとされる方、「もったいないからお風呂に今日はいらない!」と笑って言って下さる方も。

午後、織笠保育所へ行った後、また戻ってきたところ、「午前中はがれきの処理にいっていた」という男性がうけにきてくれました。
「今は手作業でがれきをよりわけている。ボランティアの人たちも来ていたよ。みんな大変だな……」と、ボランティアの人たちを気遣っておられました。マッサージを行うマイコーさんが「釜石出身なんです」とお伝えすると、釜石の子供のころ遊んだ場所など、懐かしそうにたくさんお話してくれました。
「なんか、気持ちが重いというか、一人で家にいるとおかしくなっちゃうから時々ここ(避難所)にきて友達と話すの」「咳がでるので周りを気にしていつも飴をなめている」という方もいらっしゃいました。
気持ちがいいからとお友達にも声をかけてくれた方もおり、合計11名にマッサージを施術。「足が楽になった」「気持ちいい」「とても癒された」「また来てね」と笑顔を見せてくれました。

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6/5 活動レポート

【6/5 MEMO】
廃てんぷら油で走る “WVOやまの号” 本日のクルー…サチヨさん&ルイスさん。
本日は大船渡を巡回中。
岩手沿岸では曇り空、涼しい気がするようなでもムシムシしたり、と季節の変わり目の気候です。

【蛸ノ浦漁村厚生施設】

全員仮設へ、10日頃に避難所クローズ
避難者…70名/炊き出し必要数70名。
「今週末10日ごろ、全員が仮設入居予定。避難所はクローズされる。蛸ノ浦小学校仮設住宅に全員入る。班などについてはまだ不明。どうなるか入ってみないとわからない」


↑ 約1km北に位置する蛸ノ浦小学校の仮設住宅、全47戸が校庭に建つ

【大船渡市赤崎 漁村センター】
6月で7割、数カ所に別れて仮設へ
「順次仮設に移行中。数カ所の仮設に分かれるため、集まった人間で新しいコミュニティ
班などができてくるだろう。今のところ行ってみなければわからない状態。
6月中旬〜下旬で7割くらいが出て行き、2割くらい残るだろう」
「仮設に移る人には米、缶詰、レトルトなどを渡している。缶詰も足りている」

【大船渡市赤崎 後ノ入(のちのいり)公民館】

6月末には仮設へ、自立のスタンス
避難者&炊き出し必要数…7世帯19名
「本来4月5月に仮設入居の予定だったが、水道の不具合でまだ。6月下旬までには
入れればいいなという状況。ここは自立のスタンスで物資は不要。五右衛門風呂なども手作りして、間伐し、自立してきた
(…マッサージも6/7伺う予定)


↑ 「後ノ入温泉」と書かれた手作りのお風呂。多くの避難者がここで汗を流してきた

【大船渡市赤崎 山口高台住宅】
物資のステーション、仮設入居は市内でラストか
当初は避難所だったが、現在は食料や物資のステーションとして、近隣の在宅避難者に配給している。物資は順調に入ってくる。野菜は多少少ないが、要望すれば 翌日には入る状態。仮設入居者へ物資提供していないため、そちらへも配給中」
「地域の半分が被災している。地主とのトラブルがあったため仮設建設が遅れており、市内で一番最後になるのでは。電話はまだ通っていない」

【大船渡市 福祉の里センター】
未だ仮設決まらないが、6月には入居か
避難者数50〜60名。
今現在仮設入居が決まっている人はおらず、待ちの状況。 6月中に入居予定と市では言っている。食事は避難者が自炊している。 物資は足りている状態で、余裕のある物資は仮設へ行く人へわけている。

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6/4 今日の被災地 山田駅



↑ 山田駅です。津波と火災により被災しました。
もうすぐ震災から3か月。
塩分により錆つき、いたるところがセピア色に変色していました。
待合室にあった椅子も、券売機も、改札も、すべて流されてぐしゃぐしゃになり形もありません。

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6/4 活動リポート(2) —山田町避難所—

【 織笠小学校】
お盆までに全員が仮設へ移動できる予定
避難者数…78名/炊き出し…約90名分
「6/1から第一弾仮設への移動始まったが、次回はいつになるか不明(今月中旬か?)。全員移動お盆がめど。物資は野菜など充足状態」とのこと


【織笠保育園】
通常保育が始まる、マッサージを希望する子も
「これまで一時保育だったが、6/1から通常保育が始まった。
避難所の子供が、震災直後、先生にマッサージをねだることがあった。子供への仕方を習いたい」

6/6 に「織笠小学校」「織笠保育園」ともに
アインラインブングのマッサージに伺うことに。

【織笠コミュニティーセンター】
人数が減り避難所も安定、気長に仮設を待つ
避難者77名/炊き出し必要人数77名
「最近20名が仮設に移り、空間的にも余裕が出てきた。洗濯機も混み合うことがなく、静かになった。一時、食料がなくてパニックだったが、このごろは野菜もたくさん入ってきて、物資もまわってきた」
「夏物衣料も入っている ヤクルトの顔マッサージなどもきてくれた。学校や通勤の事を考えて、希望の仮設を待っている。そこは整地もまだ行っていない状況だが、気長に待っている」

【山田町 陸中青少年センター】
避難所生活は安定「早く仮設に入りたい
避難者数103名/炊き出し必要人数103名
「下方にある仮設に今月中旬に30人ほど入居予定だったが、テレビアンテナの設置直しで準備遅れている」
「食事は月〜土(NGO担当) 餃子スープ、煮物、ハンバーグ、サラダなど非常に内容がいい。日曜分は同上がカレーを作り置きしてくれる」
「物資よりも早く仮設に入りたい 仮設にない掃除機、アイロン、裁縫道具、ミシン、ファンヒーターなど入ってから必要になるだろう。夏物衣料は肌にふれるので新品が欲しい、開襟シャツ、薄手のソックス、ズボン、ポロシャツなど」

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6/4 大槌町の復興祭り

本日6/4は「やっぺし!! 大槌復興祭り」が開催されています。
場所:大槌中学校の校庭にて
「見て、食べて、飲んで」が揃うこのお祭り
地元で流されてしまったお店の皆さんを中心に、20店舗が出展。
会場は晴天のもと、ものすごい賑わいです。
ステージでは大槌高校吹奏楽部の演奏にはじまり、13の催しが予定されています。

以前、楽器をお渡ししたバンド「ムーミンズ」の赤崎さんの姿も! ご実家の喫茶店も出店されていました(写真右)他に自転車屋さん、化粧品&メイク屋さん、食堂や物資配給など。

会場と各避難所の間に、イベント側の用意した無料バスが走っているので、皆さんこうして集うことができています。子どもから大人まで、それぞれおしゃべりを楽しんでいました。

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6/4 活動リポート (1)—大槌町避難所—

【MEMO】
廃てんぷら油で走る”WVOやまの号”/本日のクルー……サチヨさん&ルイスさん。
本日は大槌町方面を走行中。今日も非常に暑く、帽子がない方は熱中症にも要注意です。

【金沢小学校 避難所】
仮設が当たっても、1か月は入居できない
未だ続く体育館暮らしに扇風機などの暑さ対策急要

避難者…105名。
「大槌町では明日、仮設住宅800戸の抽選があり10日後から入居可能になります。しかし、無料支給の家電6点セット(冷蔵庫や炊飯器など)が揃わないため、鍵をもらっても入居を見合わせる人が多いのです。6点セットは手に入るまで1か月はかかる見込みです。生活するためには扇風機が必要です」とのこと。
公的な避難所への支援物資の中には、扇風機はありません。避難所となっている体育館は居住スペースとしては考えられておらず、通気も悪い。このような事態に公的な支援としての対応策は未だありません。健康と衛生上に、扇風機が必要とされています。

【かみよ稲穂館】
仮設が当たっても、支給家電が間に合わず
入居は1か月先の見込み

避難者…38世帯91名
明日仮設の大きな抽選があるが、家電が揃わないため入居は1ヶ月先。
しばらく動きがないだろう(金沢小と同様)。
「物も食事も困っておらず、野菜や果物も入る。栄養士チェックも悪くなかった。今の望みは、とにかく早く仮設に入りたい」
「支援は物資よりも、マッサージ、足湯、炊き出し、イベント希望、大歓迎。足湯はまごころネットが来てくれる(明日で3回目 )。加えて週2回まごころネットの炊き出し、1回弁当、他は自炊をしている」

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6/3 WVOやまの号とメンバー

連日のクルー:サチヨさん&ルイスさん。
写真はルイスさんと廃てんぷら油で走る”やまの号”。毎日汗をかきながら(!)ひた走るやまの号に、サチヨさんが、新しいステッカーを作ってくれました。
沿岸被災地で見かけたら、お気軽に声をかけてくださいね。

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6/3 活動リポート(3)—三十刈・碁石公民館 —

【三十刈公民館】

現在の避難者は8世帯15名(男性7名、女性8名)
—-仮設住宅・物資状況など現状
「一家族程度地元に残るが、大体は6月末には仮設に入る。物資も食料も問題なく届いていて、今は落ち着いている」
「夏物パジャマ(長袖)が欲しい、仮設に入ったら棚や家具が必要だが、近くのDIYでも売りきれ、リサイクル屋で探している状態。引き出し類も欲しい」

【碁石公民館】

避難者は8名、炊き出し必要人数33名
—-避難所での現状
担当者不在のため、避難されている女性の方にお話を伺った
「野菜や缶詰など物資はきちんと届くので、今は落ち着いている」
「仮設住宅へは、6月いっぱいでみんな移るだろう」
「1日おきに移動販売が来るが品物が限られている。盛岡や立根までいかないと店がないが、車も流された。それでも自分たちで生活していかなければならないと思っている。早く仮設に入りたい」

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6/3 活動リポート(2)—大船渡 碁石コミセン —

【碁石コミュニティーセンター】

こちらでは避難者20名、炊き出し必要人数は50名。
統括補佐をされている及川さんにお話を伺いました。

—-仮設住宅に関して
こちらの地区では仮設住宅に早く入ることよりも、
多少待っても近くに皆で入ることを優先しているという。

「地区内で43戸中被災していないのは3戸のみ。家族単位で離れて行った人、近くで在宅避難をしている人もいる。基本的に情報などは、そういった人も含め全員に行き渡るようにしている。物資についても在宅避難者に配りに行く事はできないが、取りにきてもらっている。地域がばらけてしまうと気持ちも離れてしまう」
「避難所暮らしになってより絆が深くなったと思います。衛生面での常識やルール、しつけなどにも、共同生活のルールが優先される。人の子はなかなかしかれないけれど、ここでは親の教育や責任もすべて見通せるんです」

—-物資などの現状
「どんな経済状況であれ、生活物資は自分で買わなければならないのは当たり前です。物資について困り事はなくなっているが、非日常的な物は支援に頼らなければなりません」
「野菜は不足していたが、今は定期的に入っている。貯蔵できるものが多く青物は少ない。 豆腐、油揚げなどの日配品が少ない。ラーメン、缶詰は十分にあります。食事は自主運営とボランティアによる炊き出しと混合して調理しています」

—-お届けしたモノ
「避難所に中学生の男の子で舞踊の名取がいるが、舞台用の着物を全部流されてしまった。それでもなんとか1着用立て、あちこちに慰問に行っている。そんな話を聞いて着物を送ってくれるという人が現れました。そのお婆ちゃんはミシンを使って仕事をしていた方なのですが、すべて流されてしまった。その子の着物や舞台衣装もすべて手作りだった。ミシンさえなんとかなれば……」
と、のことだったので、支援物資で用意していたミシンをお届けしました。
物資をご協力頂いた皆さん、ありがとうございます。

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