しかし、車に積めるサイズのプラントは、どこにも存在していませんでした。そこでプロジェクトはそのプラントを制作することから始まりました。まったく手探りの中からおよそ８ヶ月ほどの期間を要して作ったのですが制作にあたって難しかったのは小型化です。そして、サハラ砂漠などのオフロード走行に耐えられる耐久性、世界のどんな油をも燃料に変える精製能力などが要求されます。また、精製に欠かせない電力の供給、重いプラントを搭載し、どんなところも走れるタフな車両を作ることも大きな課題となりました。

　このプロジェクトのユニークさは、水を使わない世界初の小型プラントの制作だけでなく世界各地で廃食油をどうやって集めるのかというところにあります。人と人が出会い、心が通った時、きっと油が手に入るのでしょう。廃食油を集めるのは時間がかかり、手間もかかりますが、温もりがあり、多くの方達の思いをBDFというエネルギーに変えて地球を一つにつなげたいと思います。エコ燃料を作ることができる先端の機械を持ち込み、しかし、人と人の交流を大切にしないと手に入らない廃食油。さあ、宝を積んだ宝船号の地球一周の旅が始まります。

　各地での廃食油を集めていただける方はぜひこちらまでコンタクトをお願いします。皆さん、一緒に油を集めて地球一周しませんか？