レイクパウエル

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3月15日(土)晴れのち曇り ページ
パウエル湖は、アリゾナ州ページにあるグレンキャニオン国立レクリエーションエリアにある。僕は12年ほど前に訪れ、水の深い蒼さと赤茶色の峡谷の造形美に魅了されたのを記憶している。
今朝は人の紹介で、この地に住み着き、周辺の自然をひたすら撮り続けている写真家、ギャリー・ラッドさんと会う約束になっていた。オハイオ州生まれの彼は、当年とって60歳。1970年代から南西部に移り、グランドキャニオンやグレンキャニオンの魅力に惹かれた。以来、前人未踏のキャニオンを歩きまわり、4×5を担いでシャッターを押し続けているのだそうだ。(ちなみに今でもフィルムを使って写真を撮っている。)
ギャリーに寄ればグレンキャニオンは、グランドキャニオンとほぼ同じサイズ。同じだけ美しいのに、世界の注目をうけなかったためあまり保護されていず、ダムができたり発電所ができたりと、理不尽な扱いを受けてきたのだそうだ。例えば1955年、アメリカがこの地域の開拓案を打ち出したとき、2つのダム建設が予定されていた。このグレンキャニオンとコロラドとユタの州境いあたりに位置するダイナソー国立記念公園だ。その時サンフランシスコを拠点とするシエラクラブという環境保護団体が、ダムの建設に反対した。どこにもはっきりとした証拠はないのだが、どうもこのとき何らかの取引がなされたようで、ダイナソーはダム建設をのがれ、グレンキャニオンにはダムが造られた。その後1960年代半ば、発電所の建設のため、グレンキャニオンにもう2つのダム建設計画が持ち上がった。しかしこの時は、以前にくらべかなり勢力を増していたシエラクラブが全力で闘い、ダムの建設を逃れた。しかし、すでに発電所の建設を予定していた電力会社がそのままひきさがることはなかった。それで、キャニオンの近くに石炭の発電所が建てられた。1966年のことだ。(写真の中でレイクの向こうに黒い煙突から白い煙を吐いているのが火力発電所だ)
こんな歴史に心を痛める反面、彼はその変化を受け入れ喜びにかえているという。「ダムは自然の生態系を壊す。もちろん人間のエゴさ。でもそうやって水をせき止めたせいで、私はそれ以前には水面下にあって、決して見ることのできなかった地層や地形の美しさをみることができた。アーティストとしては、幸運だったのかもしれないな。」パッシブソーラーを利用したサンルームのある自宅で、彼の作品を見せていただいた。「この写真が雑誌に載って、プロのカメラマンになることに決めました。」 と言って出してくれた作品は、この世のものとは思われない、神秘的かつ劇的な雷光を捉えたものだった。
彼に案内をしていただいて、湖まで道なき道を歩いた。さすが普段から歩いているとみえて、ギャリーはまったく年を感じさせない早い足取りだ。湖の水かさは、10数年まえ僕が訪れたときと比べると、かなり減っているのに気づいた。ギャリーの話では、2000年ぐらいから水位の減少が目立ちはじめ、2003年までにはそれまでの平均水位の25%ほどになったのだという。もちろん毎年の降雪量に左右される水位というのは、自然の摂理でアップダウンは予想されることだ。でも、この減少は尋常ではない。慎重派の彼も、「絶対そうだと盲目的に決め付けたくないが、地球の温暖化など他の地域た起こっていることと、関係がないと考えるのは難しいと思うと語った。
ギャリーとは、午前11時に別れる予定でいたのだが、すっかり気が合いいろいろ話をした。分かれた後、ダムの見学などしているうちにモニュメントバレーまでいくのはやめてページに宿泊することにした。ロスから同行取材していた日本テレビのクルーとはここで一旦お別れすることになった。山口さん、横瀬さん、中村さん、ご苦労様でした。
この後、モーテルにもどりさっそく燃料の量の精製に入った。
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廃油回収量 0L
走行距離 47km
お世話になった人たち:ギャリー

カテゴリー: north america パーマリンク

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