塩釜のBDF実験室へようこそ!

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本日の見学の最後に、港近くにある「水産加工開放実験室」を伺った。
“実験室”の名前の通り、普段は地産の揚げかまぼこの栄養成分などの成分分析や化学実験を行っている。そして、地元「塩釜の揚げかまぼこの廃油で作られたBDF(シオガマとサカナの頭文字 “S” を付けて、”SBDF”と言うそうだ)」の自主分析や検査を行っているのだそう。
中に入ると、理科の実験室のようなレトロで懐かし〜い雰囲気。
「水槽を使ったり、いろんなものを組み合わせて実験しているんです。ぜんぶほんとローテクなんですよ〜!!」とのことだが、その精度は公的な分析所と100分の1も違わないほどの成果をあげているだそうだ。すごいですね。
「自分たちの作るBDFがいいものか、悪いものか、理解してもらいたい」ということで、BDFを精製している塩竈市団地水産加工業協同組合の技術者の方も、ここで分析を体験するのだそうだ。
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じつは「魚油で作るBDF」が、水産庁の委託事業として、ここ塩釜で約3年前からトライされていて、過去には島間の渡船にも試験使用したこともある。その「魚油で作るBDF」もここで実験精製されているのだそうだ。
「魚油からBDFを作るなんて、結局誰もやっていないことだからデータがないんです。わからないことだらけだったけれど、ひとつひとつデータをとっていきました……」
と、見せてもらったメモ写真には、細かくビッシリとデータが刻まれていた。
魚油から作ったBDFは鮮やかな赤色をしている。フラスコBの色、すごいでしょう!? 匂いも、猫が喜ぶほど(!)おサカナの香りがするのだ。
「ピンタラ、イワシ、サバ、サンマが、ピンク色になりますね。とくにサバは大変で、いちばん始めにすごい沈殿があって……」と興味深い話を色々と聞かせてくれた。
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ここはまさに、塩釜のBDFを支える縁の下の力持ち!最新鋭の機材はなくても、人間の確かな力によって日々確実に実験の成果をあげている。アットホームな皆さんの笑顔もピカイチですばらしかった。
実験室の皆さん、ご案内頂いた皆さん、ありがとうございました。

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