鳥羽水族館にやってきた =03 =

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僕が鳥羽水族館でいちばん会いたかった生き物
それはやはりジュゴンだ、ようやく見ることができた!
(上の写真はセレナちゃん。うんち中も愛らしい!)
ジュゴンは人魚のモデルと言われている。野生では温かい海に棲んでいて
日本では沖縄近海が北限域だ。しかしその数は減少をたどり、
絶滅危惧種に指定されている。日本の水族館ではここでしか見ることができないのだ。
僕は日本一周の最中に沖縄でジュゴンの話を聞く機会があり、
ぜひ会いたいと思っていた。
今日はアフリカマナティに引き続き、なんと幸運にも
ジュゴン担当の飼育員・若井さんにお話を伺うことができた。
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「ジュゴンやマナティは海獣類では唯一、草食です。餌を食べてそれを腸内のバクテリアが分解して、アミノ酸にかえて吸収する。そういった消化システムが、他の海洋哺乳類ともまったく違う。そういった意味での飼育の難しさはありますね。……そのようにどの生き物も飼育は難しい。簡単な生物なんていないんです」と若井さん。
沖縄の海域に生息するジュゴンは、絶滅の可能性もあると聞くが、
「ジュゴンの数自体、カウントはとても難しい。正確にはわからないのですが、減っていると思います。餌場の環境もあると思います。ジュゴンを守るということは、餌場を守ること。開発などの土砂や赤土が流れ込むと、餌場であるシーグラスベッドが壊れてしまいます」とのこと。ちなみにジュゴンは海草を1頭1日30キロ食べる。ものすごい量だ。
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……と、セレナを見ると、一緒に水槽に入っているカメ吉くんとなにやら楽しそうにじゃれているような様子に驚いた。
「カメ吉と一緒にタッチして遊んでいるんです。じつはカメ吉と引き離すと、セレナが調子を崩すんですよ」 え! そんなに好きなんだなぁ。試しに他のカメを入れたら、相性は悪かったそうだ。カメ吉じゃなきゃだめなんだね。
今ここにいるジュゴンはメスのセレナ1頭。でも、ほんの10日ほど前まで2頭だった。
じゅんいちというオスのジュゴンがいたのだが亡くなったのだ。
入館31年をこえて、飼育の長期世界記録(11475日)を更新している最中だった。
今となっては日本でもジュゴンは知られる存在ではあるが、ほんの20〜30年前は認知度も低く、生態も謎が多かった。こうして長く飼育したからこそ、食べ物などの生態はもちろん、ホルもンの量をおしっこから調べることで、排卵周期や交尾行動も把握できるようになったのだという。
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これからの目標は
「残されたセレナを健康に、世界一長生きさせてあげたい。じゅんいちの飼育の問題を考えなおし、体制を整えて、できればセレナのおむこさんを迎えて、2世誕生を。それはこの鳥羽水族館のひとつの夢なんです」と若井さん。
今日もセレナとカメ吉は仲良く遊んでいることだろう。
3月11日からは、亡くなったじゅんいちくんの写真展も開催されるそうですよ。
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他にも回りたいところがあったのだけれど
今日は時間がないので、残念だけれど出発しなければ……
ご案内頂いた堀本さん、飼育員の三谷さん、若井さん、皆さん
突然の訪問にも関わらず、温かくご案内頂き、ありがとうございました。
動物たちに会いにまた伺いたいと思います!
体調に気をつけて頑張ってくださいね。

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