鳥羽水族館にやってきた =01=

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きれいだな……。水の中の世界は、神秘的で理由なくひかれてしまう。
砂漠に長いこと通っていた僕には、こんな風景は何だか夢みたいだ。
フェリーを下りてすぐに向かったのは、「鳥羽水族館」。
世界一周はもちろん、こうして日本一周をしていると、
そこに生息する野生動物を調査している人々に出会ったり、
「ここの海には◎◎がいるんですよ」などといった情報を耳にする。
しかし廃油を集めながらの旅なので、なかなか実際に合ったり
詳しくお話を聞く時間もタイミングもなかなかない。海の生き物ならなおさらのこと。
だからこうして身近に見て観察できる機会は、とても貴重だなと思う。
IMG_9709_2.JPG IMG_9509.JPG IMG_9508.JPG IMG_9536.JPG IMG_9517_2.JPG IMG_9704.JPG<<館内は12のテーマゾーンにわかれている。右下はご案内頂いた堀本さん
この鳥羽水族館、じつはちょっとかわった建物の造りをしていた。
通常は水槽やテーマごとに順路があるのだが、ここでは細長い自由通路を軸に、テーマ別に部屋が横に並んでいる。
「そうなんです、観覧されるお客様の興味に合わせて、好きなところから見られるんですよ」と広報の堀本さん。なるほど、位置関係がとてもわかりやすい。見たい水槽をあっち、こっちと好きな順番で見ることができた。こういうのは僕好みかもしれないな(笑)
IMG_9512.JPG ←「コーラルリーフダイビング」の水槽では、立体的に温かい海が再現されていました。ふと上を見ると、絶えず水面が動いている。「増波装置でゆらぎを与えています。そうして上にある飼育に関する機械を見えなくしたり、浮遊物を濾過装置へと誘導させます」と堀本さん。なるほど。上を見ると岩の間から表面をなでるように機械が動いているのがわかる。こうやってゆらぎを作っているのですね。
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↑ か、か、かわいい!! 日本近海の比較的浅場、湾に生息するスナメリのマリンちゃん。スナメリと言えば思い出すのが山口県を通った時。よく「瀬戸内にはスナメリも生息するんです」と現地で熱い話を聞いた。このマリンちゃん、ずっとこうしてぐるぐるこっちを見にくるんですよ。ちなみにこんなに大サービスしてくれるのはスナメリの中でもマリンちゃんだけなのだそうです。
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↑これはチョウザメ! その卵はキャビアでご存知の通り。
僕はアラル海のことを思い出した。
アラル海は琵琶湖の100倍もの広さがあった湖なのだが、流れこむ河の水を綿花の栽培に採水しすぎたために、ほとんど枯れ果ててしまった湖なのだ。この悲しき出来事は “20世紀最大の環境破壊”といわれている。
そのアラル海には、かつてこのチョウザメがたくさん生息していたのだ。
世界一周の時に、アラル海の現状を見ようと実際に現地へ行ったのは2008年9月(その写真はココをクリック。ココもクリックを)
湖はおろか水たまりすらどこにもなく、貝殻がガサガサと落ちる乾いた砂漠が続いていた。ところどころ、置き去りにされた船がさびて横たわっていた。その現実に愕然としたものだ。アラル海だけでなくこのチョウザメも、世界各地で乱獲や密漁で個体数が減っているそうだ。

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