グリーンタウン、オースティン

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4月4日(金)晴れ オースティン→ヒューストン
朝一番、夕べレストランで会ったグリーンビルダーのリンジーに電話をした。午前中は予定が空いているという返事だ。今朝はもうひとつ、バイオディーゼルを販売しているエコワイズという店も訪ねたい。住所を調べたところ、どちらも都合よく同じ方向だったので、9時過ぎに宿を出発した。
あと数ブロックでエコワイズというところで、窓の外を眺めていたタツヤとサッチンが、「あ、緑のケロティ!」「ああいうコーヒーショップって、環境系のひとが集まるよね・・・。」僕もピンときたので、車を停めてみた。店の外には無数の自転車が停めてある。外の庭は雑然としているようでいて、なにか秩序がある感じだ。ほどよくゆがんだ小さな木造の建物は、大きく見えなかったのに中に入ると割りと広く、結構賑わっていた。サッチンは外で電話の応答に追われていたので、彼女のカプチーノを注文して脇の部屋へ陣取った。と、女の人がテーブルにやってきて、「あの車を見たけど、バイオディーゼルで走っているの?」と話しかけてきた。
キャシーと名乗る彼女の質問に答えていると、隣のテーブルに座っていた若いカップルが加わってきた。「へぇ、世界一周・・・。」と、後ろのテーブルの女性が、「私の義理の兄がやっているメキシカンレストランでも、駐車場の脇でバイオディーゼルを売っているわよ。彼の名前は、ビリー。」更に、店の店員のチェストリーまで加わってきて、「オースティンのバスの一部が、ナチュラルガスと電気のハイブリッドだって聞いたことあるよ。」「テキサス大学は、グリーン関係の研究でも有名だよ。」などと、部屋全体で盛り上がってしまった。
大人のESL(English as Second Language)を教えているジェンは、ダンと二人で外で車を見たいと言い出した。「おもしろい!明日の授業で、みんなのことをはなして英語のレッスンをするわ。」と言ってくれてた。実際に会えない人たちに、僕たちのしていることを紹介してもらえるなんて、うれしい限りだ。ついでに、泊まるところにこまったら、Craigslist.comの掲示板に出せば、かなりの確立でよい条件の申し出があるはずだと教えてくれた。
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コーヒーショップで時間を取ってしまったので、先にグリーンビルディングへ見学にでかけることにした。彼らの自宅兼オフィス&ショウルームは、とてもしゃれた家だった。基礎は残して全面改装したという家は、市の認定システムでは4つ星になるという。省エネ、カーペットの材質が再生プラスチックであるということ、床材がリサイクルやおがくずを固めたものだったり、と贅沢に作ってあるのに諸々にグリーンになる努力がみられる。彼らの話によると、オースティンの市長はかなりの革新派で、グリーンに関してもテキサスの中でずば抜けて改革を推し進めている存在なのだそうだ。行き合う人たちの何人もから、「ぼくは○○出身だけど、保守的過ぎて住めなかったからオースティンにやってきた。」と聞いた。
例えば誰かがソーラーシステムを使って家を建てたいと考えたとしよう。システム導入の見積もりが2万2千ドルだった場合、市が1万3千5百ドル、国が2千ドル(13年から20年かかるけれど、)補助金を負担する。カリフォルニアの5から10年という数字に比べると、気の遠くなるような話ではある。でも家の寿命や、いわゆる「再売価値」を上げるということを考えると、悪いはなしではないだろう。多くの人が、このプログラムを利用しているし、「ソーラー準備完了」の状態で資金が調い次第工事に取り掛かれるという家も多いとのことだ。お互いに信念を貫いて、地球をきれいに保つ努力を続けようと約束して、握手を交わし彼らと別れた。
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エコワイズは、自然でオーガニックな素材でできた製品、環境によい製品、フェアトレードで輸入されたものを取り扱う店だ。軒先にタンクを置いて、バイオディーゼルとフィルター済みWVO(廃油)の販売も行っている。バイオディーゼルは、100%の場合(つまりフツウのディーゼルとの混合でない限り)燃料と認定されていない。だから、この店でも取り扱うことができるのだそうだ。一週間に平均4500リットルのバイオディーゼルを売るという。
オーナーのジム・ホーランド(53)は、この店をはじめて18年になる。動物性のものは一切扱わない、できるだけローカルの生産者と取引し、小さな会社とだけ商売するというポリシーを守っているのだそうだ。この店をもっともっと近所の溜まり場のようにしたい、できたら食べ物をおいて人々の体から健康にし、子供たちが何かを学べる場所にしたい、それが彼の夢だそうだ。ここにもまた、自分のやり方でできることをしている人がいた!
エコワイズでぶらぶらしていると、次から次へとディーゼル車がやってくる。25件のシェルステーション、10件のフュエルマンステーションではB20(20%だけBDFを混ぜてあるディーゼル燃料)を扱っているものの、オースティンでB100が手に入るのは5件のみだ。今日はポンプが故障中で給油できないと知ると、みんな「困ったなぁ。」と言うが反面そういった不便も含めて、腹を決めてバイオディーゼルを使っていると話してくれた。
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BDFユーザーたちと話に花をさかせていると、一人の青年が目を輝かせてサッチンとはなしているのが見えた。僕も近寄って行って耳を傾けると、どうも彼は一人でバイオディーゼルをテーマにドキュメンタリーを撮りつづけているらしい。はじめはバイオディーゼルのチアリーダーみたいな、楽しい映画を作ろうとしていた。ところが、いろいろなひとに出会い、いろいろ学ぶうちに、ことの深刻さに気づき、またバイオディーゼルのことを大企業とのタイアップなしに推進しているひとがいないことに憤りを感じ始めた。以来、こつこつひとりで撮り貯めている。シアトルやカリフォルニアにも行っており、僕たちが会ったバイオディーゼル関係者たちにも会っているようだった。彼の名はベンジャミン。いろいろ情報を交換しているうちに、アルジー(藻)への興味が一致した。彼はテキサス大学にすばらしい藻のコレクションがあるから、これから僕たちを案内したいと申し出てくれた。
幼児の頃からマクロビュオティックで育ったという彼と昼を済ませて、テキサス大学へ向かった。電話をしておいてくれたので、大学に着くとブランド教授は「待っていたよ。」と笑顔で迎えてくれた。藻と一言で言っても、光の量、培養液の種類、寿命、色その他種類はさまざまで、中には水草のようにとてもユニークで美しい形のものや、ピンクの藻まであった。最近、この藻からバイオディーゼルができるかもしれないという考えが紹介され、アメリカではその研究が進んでいるらしい。ところが、壁面に付着しやすく、環境による違いがありすぎること、成長をコントロールするのが難しいことなどから、なかなか製品としての生産販売までこぎつけることろはない。でも、「アルジーの中には50%が油分とバイディーゼルの原料としては、かなり期待できるげんりょうなので、ぜひ開発研究がすすむといいと思うよ。このセンターでも今までは、サプリとしての藻の価値は別として、どちらかというと、池や湖に藻が増えすぎて困るという人からの依頼が多いからね。嬉しいことだよ。」と話してくれた。
外へ出て僕らの車を教授に見てもらっていると、オースティンのもう一人のサポーター、ビルが、やってきた。BDFを使い始めてまだ6ヶ月の彼は、僕らのサイトを見つけて声をかけてくれた。オースティンでは特に決まった場所でのデモなど予定していなかったので、サポーターと落ち合う場所が限られていたのだけれど、うまく会えてよかった。
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「ヒューストンでは、デル(サポーター」が待っているのよ。そろそろ!)というサッチンの掛け声で、僕らは別れがたかったけれどベンとビルに別れを告げた。ハイウェイでの携帯電話の受信はかなり不安定だ。何度も切れてしまうのに、楽しみに待ってくれているデルからは、何度も電話があった。いわれた住所にたどり着いてみると!大きいとはきいていたが彼のガレージは、飛行場内にある飛行機のガレージだった。中には何機も停まっている。眠い目をこすりながらたどりついた僕たちは、一気に目が覚めてしまった。
廃油回収量0L
走行距離 286km
出会ったサポーターたち:チェストリー、ジェン、ダン、ヘザー、キャシー、スゼッ
ト、リンジー、ジェフ、ピーター(GB)、コール、ジム、ヒース、ベンジャミン、
ビル、ピーター(軍人)、デル

カテゴリー: north america パーマリンク

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