飛び込みで油集め

今日も曇り。少々早め(僕にとっては)の7時前に起床。夕飯がヘビーだったのであまり空腹感も感じず、朝食はスキップすることにして、ジャパノイドのガレージに急いだ。昨日、車に積んであるプロセッサー(Bio-DF40)で反応させておいたバイオディーゼル燃料をフィルターにかけなければならない。化学反応と沈殿を済ませた廃食油は、バイオディーゼルとグリセリンに分離するのだが、上澄みのバイオディーゼルの中にはまだ幾分かのグリセリンが含まれている。それを取り除くのに約1日、よりクオリティの高いバイオシーゼル燃料を作るには、2日かかる。
10時半。遠心分離機によるグリセリン除去作業を開始。分離機を回している約4時間、街へ繰り出し、買い物と廃油集めに専念する。事務用品店でマーカーなど、ホームセンターで長いポンプなどを購入した。その後、廃食油を探してレストランや肉屋など店舗に飛び込んでみた。週末ということもあり「昨日回収に出してしまった。」とか、「マネージャーは月曜にならないといないから、来週戻ってみたら?」と、目星をつけていた所にことごとく断られてしまった。それでもレストランの多いバンクーバーだ、星の数ほどもあるこの町の飲食店で40Lの使用済み廃食油が見つからないとは信じがたい。
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先日飲食店の廃油回収のコンテナがどういうものかわかったので、飲食店に飛び込む前に裏道を通り廃油用の回収缶を置いている店をリサーチすることにした。その方が廃食油を扱う店なのかすぐにわかるというものだ。それからコンテナの中を覗いておくとどんな油が使われているのか。油が良質かどうかある程度もわかるので、この手は今後も使えるというものだ。
とあるメキシコ料理店に行き当たった。メキシカンとは言っても出てきたのは中国人だったが、とにかく当たって砕けろで交渉をはじめた。はじめは「回収会社と契約しているからねぇ・・・」と渋っていたのだが、こちらも必死だからそこをどうにかと頼み込むと、やっとその気になってくれた。裏手にある回収缶の鍵をあけ、バケツと柄杓かわりに使えと小さな手つき鍋まで用意してくれた。ふたを開けると、かなりの量たまっている。指を突っ込み色や汚れ具合、水と混ざっていないことを確認してから、バケツに一杯廃油をいただいた。ここでは、トルティーヤチップを揚げるのにかなりの量の油を使うということだった。チャオさんにお礼を言うと、今度はジャパノイドに紹介していただいたリッチモンドにある寿司屋に向かう。
「瀬戸すし」は開店11年を迎え、純正日本料理店という感じの店構えだった。ずっと油の処理に困り手数料を払って捨てていたのだが、ここ1年ほどは政府のリサイクル推進の方針もあり、無料で回収してもらっているのだそうだ。オーナーシェフの五味明さんはとても親切に店を案内して天ぷらなどに使った菜種油を40リットルほどいただいた。午後8時、今日いただいた油で2回目の化学反応を終える。
それほど遅くない時間に宿舎にもどり、夕食の準備だ。メニューは昨日の残りものの中華に、買っておいた納豆と味噌汁。3人で「何だかやけにほっとするなぁ・・・」と会話も箸もすすむ。食後サッチンの友人でグラフィックデザイナーのハルと話した。彼女はベイエリアに住むのだが、僕たちのプロジェクトのポストカードやチラシを作りたいと買って出てくれた。自分たちではどうしても手が回らず困っていたので、こういう申し出はありがたい。さっそくどんな物が欲しいのか、大雑把な希望を話しどんな材料を用意したらよいのか打ち合わせをする。
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本日の廃油回収量 50L (Andale’s 10L + Seto sushi 40L)

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