大町市の「NPO地域づくり工房」訪問

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臼井さんと分かれて、松本周辺のカモシカスポーツへ、注文していたキャンプ道具をとりに行く。その後、のんちゃんと再会した。のんちゃんとは日本一周を初めてから、各地で2度会っていて、これが3回目。今は長野に暮らしていて、案内をしてもらえることになったのだ。
まず向かったのは長野県・大町市の「NPO地域づくり工房」。市民のための仕事おこしなどに関して、積極的な活動を続けている市民団体。環境カウンセラーでもあるスタッフの太谷さんとは、昨年の講演でもお会いしていたのだった。
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このNPOではスキー場跡地に菜の花を植えて美味しい「菜の花オイル」を作っている。さらに4年前から廃油を集めてBDFを精製、市のパッカー車に使用。そこで出る油カスは、地域ブランドの地鶏「信州黄金シャモ」に食べさせている。こうして資源を地域で循環させているという。今後は副産物であるグリセリンも堆肥化させる予定だそうだ。
商店街でのショッピングやイベントで使える地域通貨”アルペン”も導入するなど、地道な活動が評価されて、他地域の行政からも視察が来ることもあるそうだ。
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中でもとくに僕が興味深かったのは、水力発電についての取り組み「くるくるエコプロジェクト」。研究者である川上博さんを顧問に、らせん型の水車を研究。オール電化住宅と組み合わせた省エネ住宅で実験を重ねている。らせん型の水車であれば、ごみがつまってしまうトラブルもなく、低速回転なのでゆっくりでもパワーを受けることができるという。これは近々ぜひとも見てみたい!
BDFを担当している中村さんの案内で、精製場を見せて頂くことに。NPOの施設から車で10分ほど走ると、一斗缶の積まれた小屋に辿り着いた。……と、隣を見ると、何やらとってもすてきな家が! 大きな窓、天井にある木の梁、玄関にあるチェーンソーアート……などなど、僕らはひと目で釘付けになってしまった!
聞けばここは中村さんのお家で、ご自身は建築士。自らデザインを手がけたのだそう。僕らは図々しくもカメラを片手に家の中へ……。とってもすてきな家に、感激してしまった。
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BDFの精製場は、その中村さん宅のすぐ隣にあった。機械はセベックのもので、100リッターを一度に精製できる。中村さん自身がアーティスト性のある方で、一斗缶の積まれた建物は、不思議な雰囲気を醸し出していた。工場というのは、作る人がそのまま現れるものだなあ、としみじみ。中村さんはBDFに関して、色々と疑問があると言って、悩んでいる様子だった。思考錯誤されているようだが、聞くとできあがったBDFを検査に出していないので水分が多いのか、グリセリンが多いのか、わからないので次の手が打てないということ、BDFの温度が下がると白いラードのようなものが沈殿するようなので、遠心分離器などを使った丁寧な前処理が必要ではないか、などいろいろ話をさせていただいた。
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中村さん、すばらしいBDFをこれからも作り続けてくださいね。応援しています。NPO地域づくり工房の皆さん、快くお話を聞かせて頂いて、ありがとうございました。次回またお話を聞かせてください、そして水車もぜひ拝見させてください!

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