塩釜市 “SBDF” の取り組み

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じつはTV撮影のために九州(!)へと向かわなくてはならない。岩手を後にして、急きょ南下することに……と、その通り道で、宮城の塩釜市に立ち寄ることに。宮城ではBDFの使用に関して交付金も出ていて興味深い。それらの取り組みについて、調べたかったのだ。
伺ったのは宮城県・塩釜市の「塩釜市団地水産加工業協同組合」。
ここ塩釜市は「揚げかまぼこ」「練り製品」生産高がなんと日本一! 全国の12%を塩釜市だけで製造されているそうだ。”揚げる”ということは廃油が出るということ。
塩釜の環境計画として「新エネルギービジョン」の取り組みを考えた際に、その地域の特色である”廃油”を有効利用しようということで、BDFに辿り着いたのだそうだ。
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<<団地や市の皆さん、地元の新聞記者の方々が待っていてくれた。その後新聞に取材掲載してもらいました
油の回収・精製・販売は「塩釜市団地水産加工業協同組合」で担当。塩釜市は計画の製作、国や県とのやりとり、各種イベントなどでのPRなどを担当し、お互いの得意分野で分業。
総工費の約2/3を環境省の助成金を利用し、プラントを製作、平成11年11月末からBDF事業をスタートさせたそうだ。
集まる廃油は月3万リットル。学校給食、病院などからも回収しているが、9割が揚げかまぼこの廃油なのだそう。作ったBDFは組合員の送迎バスやトラック、市の公用車、一般でも会員になれば購入できる。
敷地内にはBDFの給油所があった。すべてB100だ。
流動点降下剤を使用し、マイナス13.5度までOK。通年利用できるようにしている。
「販売するとなれば当然品質が問われますから、週1回の自主検査と、月1回の法的機関での検査を行っています。反応率を上げるため二段階反応もしています」とのこと。それらによってコストアップもしてしまうが、県の交付金などを利用してなんとかやりくりされているそうだ。
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<<塩釜のBDFを「SBDF」としてPRしている。"S"はシオガマとサカナの頭文字からとったのだそう。イラストは公募で地元高校生が考えたものを原案にしている
月に精製するBDFは2万7千リッターにも及ぶ。廃油を回収してから、燃料になるまで約1週間。丁寧に時間をかけて精製する。「徹底的に水分を除去する作業をしているが、なかなか苦労をしている……」とのこと。
ちなみにグリの利活用は、県の畜産試験場で、堆肥の発酵促進剤に。昨年12月からはアスファルト工場へ販売しているそう。
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その土地にある特性や、距離の近さを生かして、地域が一体となってBDFを作っている。とても流れがスムーズで熱心に作られています、すばらしいですね。
ここからまだまだアイデア次第で浸透できる可能性もありますね。頑張ってほしいですね。じつは、魚油からBDFの実験も行っているとか。その話はまたの機会に!!
塩釜市の皆さん、塩釜市団地水産加工業協同組合の皆さん
どうもありがとうございました。
また日本一周のルートに戻ってくる際に、立ち寄らせて頂きたいと思います。

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