震災から2か月半。皆さんへご報告

岩手県で支援活動を行っている「バスコファイブ号」は、5/18に岩手から一時東京へ戻りました。震災以来2か月ぶりに岩手を離れました。
5月20〜22日に新宿御苑のイベント「ロハスデザイン大賞」にノミネートされ、被災地の現状や活動報告をするために、一度戻ってきたというわけです。
5月28〜29日には「ROCKS TOKYO 2011」に招かれています。そこでも同じく被災地での様子を写真やビデオを使って報告を行います。
その後6月に入ってすぐに、再び岩手県へと戻り支援活動を継続します。
ご存知の通り、現在「バイオディーゼルアドベンチャー」はてんぷら油で日本一周の最中ですが、その旅の途中で支援活動を続けます。
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震災から2か月半が過ぎようとしています。
2011年3月11日のこと。てんぷら油で日本一周中の僕は、岩手に入ったその日に大地震を経験することになりました。
すぐにガソリンが手に入らなくなり、被災地はもちろん内陸でも誰もが動けなくなる中で、相棒であるバイオディーゼルカー「バスコファイブ号」は、化石燃料に依存していない、その特徴を最大限活かして、支援活動を行うことを決意しました。
震災直後より、本当に必要なモノを必要としている人々へ届けるため、各避難所直接ニーズをうかがい、ブログでアップ → 日本各地から支援物資が岩手に届く → その物資を廃天ぷら油カーでお届けしてきました。また、目立たない緊急を要する避難所や支援の手の届きにくい在宅被災者たちを探し出し、お届けすることに重点を置きました。
必要とされていたものは、刻々と変化していきました。それに合わせてさまざまな支援を行いました。物資の運搬、遺体安置所や風呂への被災者送迎、大工仕事……など。
心と体をケアするボランティアのコーディネートも重要な役割だと考えています。計り知れない悲しみやショックを抱えた人々に少しでも心と体のケアをできるように、看護士、化粧師、整体やマッサージ師などの仲間たちをてんぷら油カーに乗せて、巡回しています。
振り返れば、モノだけでなく、ヒトやコトまで、廃てんぷら油カーで行ってきた支援内容はじつに多岐にわたります。
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震災当初は「震災から1か月もたてば、ガソリンが出回るようになる。そうなったら、僕の役目も終わりだろう」と思っていました。しかし、震災から2か月以上が過ぎた今も、培ってきたネットワークを活かしてできることが山ほどあります。
そして「またきたの、バイオさん!」「てんぷら油の皆さんでしょう」「いつもありがとう」と、玉虫色の車を見て被災地の皆さんが、声をかけてきてくれるのです。
緊急物資を運ぶことから始まった支援ですが、モノだけでなく、ヒトやコトを運び、それを通じてココロを結んでいるのだということを、強く感じています。
そうして続けてきた支援活動と併行して、今後は長く支援をするためにも支援活動者達が滞在できる自給自足型の「自然・エコ・再生エネルギーを利用した、循環型のコミュニティづくり」を作りたいと考えています。
街の多くが倒壊するような未曾有の事態に直面し、「押すだけ簡単」の生活のもろさが浮き彫りになった今、多くの人々 “気づき” をはじめています。
エネルギーや食料、家や土地。どんな未来にしたいのか、どんな暮らしがいいのか、ここで支援を続けながら共に考えていきたいと思います。
ご協力と声援を届けてくれる皆さん、いつもありがとうございます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
山田周生

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